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妻源病を理由に離婚できるのか?妻の特徴や離婚する方法など解説

弁護士法人ALG 福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治

監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates

近年、妻との関係が強いストレスとなり、夫に心身の不調が現れる、「妻源病」という言葉が知られるようになってきました。SNSでも体験談が共有され、夫婦関係と健康の問題として注目されています。

この記事では、妻源病の原因となる妻の特徴や、妻源病を理由として離婚できるのか、離婚を拒否された場合の対処法等について解説します。

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妻源病とは?

妻源病(さいげんびょう)とは、妻の言動によって、夫が精神面や身体面に不調をきたす状態を指す言葉です。

医学的な診断名ではなく俗称ですが、多くの夫婦間で見られる現象として広く知られるようになっています。妻と同じ空間にいるときに症状が現れ、離れていると症状が出ないという点が特徴です。

妻源病によって生じる症状としては、主に次のようなものが挙げられます。

  • めまい
  • 動悸
  • 息切れ
  • 頭痛
  • 不眠
  • 食欲不振
  • 気分の落ち込み(うつ状態)

妻源病の原因となる妻の特徴【チェックリスト】

妻源病の原因となることが多い妻の言動として、主に以下のようなものがあります。

  • 常に自分が正しいと思い込み、夫の考えを否定する
  • 無視する、罵倒する、八つ当たりをする
  • 子供に夫の悪口を吹き込む
  • 夫の行動を過剰に束縛し、監視したり、居場所を報告させたりする
  • 他の男性と比較して、自分の夫は収入や能力が劣っている等と発言する
  • 問題が生じる度に、夫に原因があると断定して責める

妻源病を理由に離婚できるのか?

妻源病を理由とする離婚が可能かは、どの手続きを選ぶかによって結論が異なります。
離婚方法である「協議離婚」「離婚調停」「離婚裁判」の3つについて、妻源病を理由に離婚できるのか、次項より解説します。

協議離婚や離婚調停であれば離婚できる

協議離婚や離婚調停は、夫婦の話し合いによって成立するため、理由が妻源病でも離婚は可能です。
それぞれ、次のような離婚方法です。

協議離婚
協議離婚とは、夫婦の話し合いにより離婚する方法です。互いが合意できれば、どんな理由であっても離婚することができるため、妻源病が理由でも離婚は可能です。

離婚調停
離婚調停とは、家庭裁判所に調停を申し立てて、調停委員を介して話し合って離婚する方法です。主に、協議離婚が難しい場合に用いられます。基本的には顔を合わせずに、離婚の条件等を取り決めて、合意できたら調停が成立します。

協議離婚や離婚調停について知りたい方は、以下の各記事をご覧ください。

離婚裁判は法定離婚事由がないと離婚できない

協議離婚や離婚調停が成立しなかった場合には、基本的に離婚裁判で離婚を目指します。ただし、裁判によって離婚するためには、法定離婚事由が必要です。

離婚裁判とは、最終的に裁判所が法律の要件を満たすかどうか判断して離婚の可否を決める手続きです。夫婦の一方が離婚を拒否していたとしても、強制的に離婚することが可能です。

法定離婚事由として、次の5つが挙げられます。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 配偶者の生死が3年以上不明
  • 強度の精神病にかかり、回復の見込みがない(2026年4月施行の民法改正で削除予定)
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

妻源病は明確には挙げられていないため、これを理由として裁判で離婚することは困難だと考えられます。ただし、妻源病が引き起こされた原因によっては、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し、離婚できる可能性があります。

離婚裁判や法定離婚事由について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

妻が離婚を拒否する場合の対処法

妻源病を引き起こすような妻は、離婚を求めても拒否されてしまうおそれがあります。
拒否された場合には、以下のような方法を検討しましょう。

  • 別居して距離をおく
  • 弁護士に交渉を依頼する

別居して距離をおく

離婚したい理由が妻源病では、拒否されるとなかなか離婚できないため、当面は別居する方法が有効です。なぜなら、妻源病は妻がいることのストレス等によって生じるため、距離を置けば症状が緩和される可能性が高いからです。

また、長期間の別居という事情があれば、実質的に婚姻関係が破綻しているものとみなされて、離婚裁判によって離婚できる可能性が高まります。別居は妻源病を改善するだけでなく、最終的に離婚するためにも有効な手段だと言えます。

離婚のための別居について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

弁護士に交渉を依頼する

離婚を拒否されたら、弁護士に交渉を依頼することも有効な方法です。弁護士が代理人として相手方と交渉してくれるので、精神的なストレスから解放されます。

また、妻源病になってしまう状況では、妻が夫を対等な相手として見ていないケースもあるでしょう。そのようなケースでは、専門家である弁護士が間に入ることによって交渉に応じてもらいやすくなります。

夫が自分で交渉した場合には、たとえ離婚に応じてもらえたとしても、妻は強気の条件を提示するおそれがあります。弁護士に依頼して交渉することによって、不利な条件で離婚を成立させる事態を防げる可能性も高まります。

妻源病で離婚慰謝料を請求できるのか?

妻源病という言葉自体では慰謝料は認められません。ただし、妻の言動がモラハラに該当する場合は慰謝料が請求できます。

モラハラの慰謝料相場は、数十万~300万円程度とされていますが、高額な慰謝料が認められるのは、極めて悪質な言動をしていたケースに限定されます。また、慰謝料の請求が裁判で認められるためには、詳細な日記や録音、罵倒する内容のメール等、モラハラの証拠が必要となります。

妻源病で離婚を切り出す前に準備しておくこと

妻源病を理由として離婚を切り出す前に、以下のような準備をしておく必要があります。

  • 離婚条件をまとめておく
  • 証拠を集めておく

離婚条件をまとめておく

妻と離婚するときには、離婚条件を取り決める必要があります。
主な離婚条件として、以下のようなものが挙げられます。

  • 慰謝料
  • 財産分与
  • 年金分割
  • 親権
  • 養育費
  • 面会交流

これらの条件について、妻に離婚を切り出す前に、自分の希望をまとめておきましょう。自分で交渉する場合には、妻を恐れて不必要な譲歩をしないように注意しましょう。

証拠を集めておく

裁判で慰謝料や離婚を求める場合には、妻の言動がモラハラに当たり、その結果として夫婦関係が破綻したことを示す証拠が必要です。
証拠として利用できるものとして、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 妻の言動を記載した日記やメモ
  • 暴言の録音や動画
  • メールやLINE、SNS等の記載
  • 妻の言動に関する第三者の証言
  • 公的機関への相談記録
  • 精神疾患を発症したときの診断書

妻の言動を日記やメモに記載したとしても、捏造だと疑われるおそれがあります。そのため、前後の言動や自身の対応、それに対する妻の反応に加えて、当日の主な出来事も併せて記載しましょう。

精神科を受診する場合には、妻の言動がストレスになっていることを正直に打ち明けましょう。別の理由を挙げると、モラハラを受けていなかったのではないかと疑われてしまうおそれがあります。

モラハラの証拠となるものや、証拠の集め方について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

妻源病で離婚したい場合は一人で悩まず弁護士に相談しましょう

妻からのストレスで、妻源病と呼ばれるような深刻な心身の不調に悩まされたら、離婚したいと思うことでしょう。しかし、妻源病で悩んでいても、自分だけで離婚を切り出すのは難しいものです。

妻源病に悩まされたら、弁護士への相談をおすすめします。弁護士に相談すれば、交渉の進め方や必要な証拠、調停・裁判の見通しまで明確にできます。

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保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)

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