転籍に伴う調整金の扱いが争点となった離婚調停で、財産分与を約700万円に抑え、1回の期日で解決した事例
離婚調停事件
| 状況 | 離婚 |
|---|---|
| 離婚の争点 | 財産分与 養育費 |
| 手続きの種類 | 調停 |
| 担当事務所 | 名古屋法律事務所 |
- 結果
- 【依頼前】
財産分与:約1800万円
養育費:3人で月15万円
又は
財産分与:約900万円
養育費:3人で月23万1000円 - 【依頼後・終了時】
母親を監護者と指定
財産分与:700万円
養育費:3人で月21万円
- 【依頼前】
事案概要
本件は、相手が申立てた離婚調停について、すでにご依頼者様だけで3~4回の調停期日に対応し、財産目録がおおよそ作成された段階まで進んでいました。この相手の提示額に関し、減額の余地がないかというご相談でした。
争点として、ご依頼者様が、転籍をした際に、従前の給与との差額分について調整金が将来の10年間にわたって支払われる契約となっていたところ、これを債権として見て財産分与として清算するか、収入の一部として養育費として考慮するかが問題となっていました。
相手は、確定した債権の分割払いに過ぎないとして、財産分与での清算を主張しており、その場合の分与額は約1800万円でした。
これに対し、転籍で生じる給与の補填にもかかわらず、財産分与で清算しなければならないのか、という点がご依頼者様として疑問に思い、弁護士に相談しようと思ったとのことでした。
弁護士方針・弁護士対応
転籍にかかる調整金について、計算を行ったところ、明らかに財産分与で清算するよりも、収入の一部として養育費として考慮した方が、支払うべき総額が減る結果となりました。
この点、転籍に伴い支払われる金額については、総額が決まっており、10年間に分けて1年に1回決まった日に支払われる契約となっていました。
そのため、労働の対価として支払われるものであるかに疑いがあり、確かに確定した債権として考えることはできるものではありました。しかし、退職時に一括での支払いの約束がなされているわけではなく、前例がないために明確な取り決めはなかったようですが、支払い期間中に退職した場合は支払いがなされなくなる可能性がありえたため、それらの点を主張して収入として計上すべきであるとの主張を行いました。
また、ご依頼者様として離婚は積極的に望んではいないものの、紛争の長期化を避けたいとのご希望がありました。そこで、上記の収入の一部としてとらえるべきであるとの主張をしつつ、介入後の初回期日で明確な解決案を提示することで、早期解決を図る方針としました。
結果
ご依頼をいただいたのち、ご依頼者様と一緒に初回期日に臨みました。相手方は、調整金について財産分与で清算すべきとの主張を主にしつつ、予備的に養育費で調整する場合の解決案も提示していました。当方が清算方法について争う姿勢を見せたことで、相手は、養育費での清算に応じてでも、早期に離婚を成立させたいとの要望が強いものと予想されました。
そこで、調整金を含めた養育費の適正額は、一人当たり月7万7000円程度でしたが、当方が、この期日限りでの提示として、今すぐ離婚に応じてもよい額として一人当たり月7万円で提示しました。また、財産分与についても、調整金を除いた財産を2分の1で分けた場合でも800万円から900万円程度でしたが、分割で700万円であれば認めるとの提示を行いました。
その結果、分割方法について少し議論が生じたものの、相手方は当方提示に応じる意向を示し、弁護士の介入後、1回の期日での解決を図ることができました。
事前に相手の主張への反論を用意していくことで、本格的に争った場合の予想を相手にさせつつ、早期解決の譲歩案を提示して、2択を示して検討させることができたため、養育費・財産分与の減額をしつつの早期解決につながった事案でした。
知りたい事例に当てはまる条件を選択
条件にチェックをいれてください(複数選択できます)
該当する解決事例-件