住宅ローンの借り換えを前提とした段階的な合意により、依頼者が自宅を取得し、協議離婚が成立した事例
離婚、財産分与(自宅の取得)、養育費
| 状況 | 離婚 離婚したい |
|---|---|
| 離婚の原因 | セックスレス |
| 離婚の争点 | 財産分与 住宅ローン 養育費 |
| 手続きの種類 | 交渉 |
| 担当事務所 | 埼玉法律事務所 |
| その他 | 住宅ローン |
- 結果
- 【依頼前】
自宅:相手方は売却を主張
解決金:なし
養育費等:なし - 【依頼後・終了時】
財産分与:住宅ローンを依頼者名義に借り換え、相手方の自宅持分(5分の4)を取得
解決金:150万円(一括払い)
養育費等:二女の国民年金保険料の半額(約22万円)
- 【依頼前】
事案概要
本件は、依頼者と相手方が婚姻約23年の夫婦であり、セックスレスをきっかけに夫婦関係が悪化していた事案です。
相手方は、依頼者に対し、夫婦生活に関する覚書への署名を求め、依頼者がこれを受け入れられないと伝えると、離婚を求めてきました。
夫婦の自宅は、もともと依頼者の実家があった土地に相手方が住宅ローンを組んで建てたもので、依頼者の母も同居していました。
依頼者は、離婚に際し、母とともに自宅に住み続けることを強く希望していましたが、相手方は自宅を売却すると主張していたため、今後の進め方について弊所にご相談のうえ、ご依頼くださいました。
弁護士方針・弁護士対応
本件では、以下のような争点・懸念点がありました。
・自宅の大部分(5分の4)が相手方の持分であり、住宅ローンも相手方名義であること
・相手方が自宅の売却を主張しており、依頼者の「住み続けたい」という希望と真っ向から対立していること
・依頼者が自宅を取得するには、住宅ローンを依頼者名義に借り換える必要があるが、金融機関の審査を通過できるか不透明であること
・自宅に相手方が居住しており、明渡しの時期や方法も決める必要があること
そこで、弊所担当弁護士は、いきなり最終的な離婚条件を固めるのではなく、まず相手方との間で「中間合意書」を取り交わし、依頼者が金融機関の借り換えの仮審査を受けることを合意しました。
中間合意では、仮審査を通過した場合には、あらかじめ作成した離婚協議書案の内容で離婚すること、通過できなかった場合には自宅の売却を前提に協議することを定め、どちらに転んでも交渉が止まらない仕組みを整えました。
また、離婚協議書の作成にあたっては、借り換え後に相手方が自宅を退去するまでの期限、退去までの間の相手方の金銭負担、期限までに明け渡さなかった場合のペナルティ(依頼者の仮住まいの賃料相当額の負担)などを細かく定め、依頼者が確実に自宅を取得できるよう配慮しました。
結果
依頼者が金融機関の仮審査を通過したことを受け、協議離婚が成立し、
・住宅ローンを依頼者名義に借り換えることを条件に、相手方の自宅持分(5分の4)を財産分与として依頼者が取得すること
・相手方は、借り換え完了から3か月以内に自宅を明け渡し、それまでの間、月額約10万円を日割りで依頼者に支払うこと
・相手方が依頼者に解決金として150万円を一括で支払うこと
・二女の国民年金保険料の半額を相手方が負担すること
等の内容で合意に至りました。
相手方が自宅の売却を主張する中、借り換えの仮審査を先行させる段階的な合意を用いたことで、裁判所の手続きを利用することなく、依頼者の「母とともに自宅に住み続けたい」という希望を実現することができました。
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