離婚に強い法律事務所へ弁護士相談|弁護士法人ALG

不倫誓約書の効力は?書き方や注意点など【テンプレート付き】

弁護士法人ALG 福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治

監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates

配偶者の不倫が発覚した場合、ショックでつらいお気持ちになるのは当然のことでしょう。
しかし、何もしなければ不倫が再発するおそれもあります。

不倫の再発を防ぐためにも、「不倫誓約書」を作成することが大切です。ただ、むやみに誓約書を交わしても法的に無効になる可能性もあり、専門知識が必要です。

この記事では、不倫誓約書に記載すべき内容や誓約書が無効となってしまうケースについても解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談予約受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

お電話でのご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

1人で悩まず弁護士にご相談ください

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

0120-979-039 無料電話相談受付中

24時間予約受付・年中無休・通話無料

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

不倫誓約書とは

不倫誓約書せいやくしょとは、不倫が発覚した際に、配偶者や不倫相手と取り交わす書面のことです。
書面に記載する内容は不倫の内容によりさまざまですが、不倫関係を解消することや、二度と会わないこと、慰謝料の金額や支払いなど、当事者が話し合った内容を記載します。

不倫した配偶者や不倫相手と話し合うことは、精神的負担が大きいと思いますが、口約束で終わらせてしまうと、後から「言った・言わない」のトラブルに発展しかねません。そのため、不倫誓約書を作成することが大切です。

「示談書」や「契約書」との違いは?

「誓約書」は、誓約する人が守る義務だけが記載されます。
誓約する人のみが署名し、誓約する人のみに義務が生じます。

「示談書」は、不倫された側と不倫した側の当事者双方がお互いに約束ごとを記載します。
誓約書と違って、当事者双方が署名し、双方に義務が生じます。

「契約書」も、不倫された側と不倫した側の当事者双方がお互いに合意した内容を記載します。
当事者双方が署名し、お互いに義務が生じます。

示談書と契約書はよく似ていますが、過去に生じた紛争の解決方法を定める際には「示談書」として作成し、これから取引をするという場合に取り交わす際は「契約書」として作成するケースが多いです。

配偶者と不倫相手のどちらが書くか

不倫誓約書は、配偶者と不倫相手の両方に書いてもらっても構いませんし、どちらか一方だけに書いてもらっても構いません。
一般的には、以下の理由などから、まずは配偶者に不倫の事実やその責任などを認めさせるために書いてもらうケースが多いです。

  • 夫婦間であれば比較的話しやすい
  • 不倫相手と直接やり取りするのに多大なストレスがかかる
  • 不倫相手に慰謝料請求しない、もしくは請求できない(既婚者である事実を隠していた)

浮気(不倫)相手へ慰謝料を請求できる条件や相場については、下記ページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

不倫誓約書の効力

不倫誓約書は、配偶者が不倫した事実の証拠となりますし、慰謝料支払いに合意したことを証明できます。また、再発防止対策にもなり得ます。
しかし、不倫誓約書自体に法的効力はありません。

例えば、不倫慰謝料を求める裁判を行って、慰謝料支払いを命じる判決を得られた場合、裁判所が作成する判決書や和解調書には法的効力があるので、仮に慰謝料が支払われなかったときに、強制執行の手続きを行って、相手の給与や預貯金などの財産を強制的に差し押さえられます。

ですが、当事者間で作成した不倫誓約書には、強制執行ができるような効力はありません。

不倫誓約書の書き方【テンプレート付き】

不倫誓約書の書き方のポイントは、次のとおりです。

  • 以下のテンプレート記載のとおり、不貞行為の事実確認と謝罪、慰謝料についてなど誓約したい内容を記載する
  • 手書きでもPC入力でも可能
  • 書面の最後に、作成日、誓約した当事者の情報を記載し、署名・押印は各自自筆をする

【参照】不倫誓約書テンプレート

誓約書

●●●【不倫した配偶者】(以下、甲とする)、〇〇〇【不倫された配偶者】(以下、乙とする)及び△△△【不倫相手】(以下、丙とする)は、甲と丙の不貞行為について以下のとおり誓約した。

第1条 不倫行為の事実と謝罪
甲と丙は、○○年〇月から〇〇年〇月の間、甲乙の住居やラブホテルなどで複数回不貞行為を行った事実を認め、乙に対して真摯に謝罪する。

第2条 慰謝料
甲は乙に対し金○○円、丙は乙に対し金〇〇円をそれぞれ支払う義務があることを認める。
甲及び丙は各金○○円を、〇〇年〇月〇日までに乙の指定する以下の口座に一括で振り込む方法で支払う。なお、振込手数料は甲及び丙の負担とする。

【振込先口座】
○○銀行××支店 口座番号 口座名義

第3条 関係の解消
甲と丙は、甲丙間の交際関係を△△年□月□日に終了し、今後甲は丙を含む、いかなる相手とも不貞行為をしないことを約束する。

第 4条 禁止事項
甲及び丙は、乙に対し、二度と面会しないこと及び、電話、手紙、メール、SNSなど手段の如何を問わず連絡しないことを約束する。また、甲、乙及び丙は本件について、第三者に一切口外しないことを約束する。

第5条 違約金
甲及び丙は、本誓約書の記載事項に違反した場合、乙に対し、違約金として金○○円を支払うことを約束する。

第6条 清算条項
甲、乙及び丙は、本誓約書の定めの他、何ら権利義務が存しないことを確認する

本誓約書に記載した内容を証するため、本誓約書を3通作成し各自1通を保有する。

令和○年○月○日

甲 (住所)
  (名前)  署名・押印

乙 (住所)
  (名前)  署名・押印

丙 (住所)
  (名前)  署名・押印

※ただし、テンプレートは、必ずしもご自身のケースに合致するとは限りません。
不備がないようにご自身のケースに沿った不倫誓約書を作成したい方は、弁護士に相談して作成することを推奨します。

不貞行為の事実と謝罪

まずは、不貞行為(浮気・不倫)があったという事実を認めさせる条項が最重要です。
不倫があった事実を誓約書に記載することで、不倫の有力な証拠となり、後からの言い逃れや弁解を防ぐことができ、慰謝料請求や離婚請求する際に有利に進められる可能性が高まります。

そして、次のとおり、具体的に記載するのが望ましいです。

  • いつ
  • どこで
  • 誰が
  • 誰と(不倫相手の氏名、生年月日、住所、連絡先など)
  • どのような不貞行為をどの程度(頻度や肉体関係の回数)を行ったか

さらに、不倫した行為は、重大な責任のあることだと明確にするためにも謝罪文言も記載するようにしてください。

慰謝料

不倫の慰謝料について合意ができれば、合意できた内容を誓約書に記載します。

  • 誰が
  • 誰に対して
  • いつ
  • どうやって
  • いくら支払うのか

このような約束をすることで、仮に支払いがされない場合、不倫誓約書を証拠として相手に支払いを催促したり、支払いを求める裁判を提起することができます。
不倫の慰謝料は夫婦が離婚するかしないかによって相場が変わってきます。相場は以下の表のとおりです。

離婚しない場合 50万~100万円程度
離婚した場合 200万円~300万円程度

しかし、これはあくまでも相場であり、不倫の内容や家庭の状況などによって金額が増減することがあります。

詳しい慰謝料の金額については、以下のリンクでも詳しく解説していますので、ご参考ください。

関係の解消

配偶者と不倫相手との関係を完全に断ち切ることを、不倫誓約書に明記します。不倫関係が続いたままでは、夫婦関係の修復は非常に難しく、再び信頼を築くことも困難です。そのため、配偶者と不倫相手の間で一切の接触を断つことを明確に約束させることが重要です。

さらに、今回の不倫相手に限らず、今後ほかの異性とも不貞行為をしないことを配偶者に誓約させることで、再発防止の効果が高まります。こうした内容を具体的に記載することで、誓約書の実効性がより強くなります。

禁止事項

夫婦の状況により記載すべき禁止事項は異なりますが、肉体関係(性交渉)をしないようにだけでなく、次のとおり、疑わしいと思える行為、今後して欲しくない行為などを禁止するように、具体的に記載しておくのが有用です。

具体的に、以下が挙げられます。

  • 今後、不倫相手と接触しない(二人で会わない)
  • 今後、不倫相手と電話・メール・LINE・SNSなど、いかなる方法でも連絡を取らない
  • 不倫相手の連絡先や写真をすべて消去・破棄する
  • 不倫の事実を第三者に口外しない など

違約金

合意した内容に違反した場合の違約金についても、当事者が合意した内容を記載します。
違約金を定める方法をとることで、配偶者は合意に違反をすれば経済的なデメリットを負うことになりますので、約束を守らなければならないという精神的プレッシャーを与えることができるでしょう。

例えば、次のような内容です。

  • 接触禁止の合意に反したら、違約金として1回あたり30万円支払う
  • 同じ相手と二度と不倫しないとの合意に反したら、違約金として100万円支払う など

このような合意をすることによって、不倫した事実や不倫相手と接触した事実を立証することができれば、違約金については再度話し合うことなく、支払いを求めることが可能です。

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談予約受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

お電話でのご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

1人で悩まず弁護士にご相談ください

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

0120-979-039 無料電話相談受付中

24時間予約受付・年中無休・通話無料

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

不倫誓約書を作成する際の注意点

不倫誓約書が無効となるケースがある

不倫誓約書を作成した状況や内容次第では、不倫誓約書が無効となるケースがあります。
具体的には、以下のような場合です。

  • 公序良俗に反する場合
  • 法的に無効な場合
  • 相手に無理やり書かせた場合

次項で、それぞれ詳しく解説していきます。

公序良俗に反する場合

「公序良俗」とは、社会的な常識やモラルのことをいいます。
誓約書の内容が公序良俗に反するような内容であった場合は、その内容が無効になってしまいます。(民法90条)
そのため、誓約書を作成する際には、公序良俗に反する内容にならないよう注意が必要です。

公序良俗に反する内容の例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 違約金や慰謝料が高額すぎる
  • 一生配偶者の言うことを聞き、一切逆らわないと約束させる
  • 24時間居場所が分かるようにGPSを持ち歩くなど

法的に無効な場合

例えば、「再度不倫したら、離婚することに異議を唱えない」という記載をしても、法的効力はありません。
協議離婚は当事者双方の意思の合致と離婚届の提出によって成立するものであり、契約によって将来の離婚意思を拘束することはできないため、不倫した配偶者は協議離婚を拒否することができます。

感情的になると、冷静さを欠いてしまい行き過ぎた内容になってしまうことがあるため慎重な判断が必要です。

相手に無理やり書かせた場合

「書かなければ会社や家族にバラす」と脅して不倫誓約書を書かせたとしても、民法上の脅迫に該当し、取り消されてしまいます。(民法96条)
また、配偶者に不倫されたことがどうしても許せなくて暴力をふるってしまった場合は暴行罪に当たり、事案によっては警察に逮捕されてしまうおそれもあります。

どんなに腹が立っていても、不倫誓約書を書いてもらうときは、冷静に対応することが大切です。

不倫誓約書は公正証書にしておく

不倫誓約書について、より確実に法的効力を持たせたい場合は、強制執行認諾文言付の公正証書にしておくことをお勧めします。
公正証書に作成しておくと、以下のようなメリットがあります。

  • 公証人が作成する公文書となるので、証拠としての価値が高い
  • 公正証書に記載されたとおりに金銭の支払いがされなかったときに、強制執行の手続きを行って、相手の給与や預貯金などの財産を強制的に回収できる
  • 作成した公正証書は公証役場で20年間保管されるので、紛失したときは再発行ができたり、改ざんを防げたりします。

不倫誓約書について弁護士に相談するメリット

不倫誓約書について、弁護士に相談することでさまざまなメリットがあります。

  • 適切なアドバイスがもらえる
    不倫誓約書にどのような内容を記載すればいいのか、分からないことも多くあると思います。また、法的に適切な不倫誓約書にするためにも、記載内容や記載方法などのアドバイスをもらうことができます。
  • 慰謝料の金額の相談ができる
    一般的な不倫慰謝料の相場はインターネットに掲載されていますが、個々の事情により金額は増減します。例えば、不倫の頻度や期間が長い場合、相場より高額になることもあるため、個別事情を説明し弁護士に適切な慰謝料の金額を算出してもらうと良いでしょう。
  • 代理交渉をしてくれる
    不倫された方の中には、配偶者と話したくない、不倫相手と話したくないと思う方もいらっしゃるでしょう。弁護士は依頼者の代理人として、配偶者や不倫相手と交渉することができます。弁護士が入ることで冷静な話し合いができるでしょう。

不倫誓約書の作成や代理交渉に関しては弁護士法人ALGにご相談ください

配偶者の不倫を知った当事者は、ショックを受け頭が真っ白になり何も手に付かないこともあるかもしれません。それでも不倫をされた場合は不倫誓約書の作成をおすすめしています。

しかし、配偶者に不倫の具体的な内容を聞くことや、不倫相手と話し合いをすることは、当事者にとって精神的負担が大きいでしょう。
また、不倫誓約書は法律上適切な約束でないと無効になってしまうため、法的な知識も必要です。

不倫誓約書の作成に関して、お困りの方は私たち弁護士法人ALGにご相談ください。
弁護士であれば、法律の専門家として法的に適切な不倫誓約書を作成することができますし、不倫をした配偶者や不倫相手と依頼者に代わって示談交渉することができます。

不倫誓約書でお悩みの際は、おひとりで悩まず私たちに一度ご相談ください。

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談予約受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。

※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。

お電話でのご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

1人で悩まず弁護士にご相談ください

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

0120-979-039 無料電話相談受付中

24時間予約受付・年中無休・通話無料

※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。
※国際案件の相談に関しましては別途こちらご覧ください。

弁護士法人ALG 福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治
監修:福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates
保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)

弁護士法人ALG&Associates 事務所情報

お近くの事務所にご来所いただいての法律相談は30分無料です。お気軽にお問い合せください。

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。