不妊による離婚について|慰謝料が発生するケースとは

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates 執行役員

お子様の誕生を望んでも、希望を叶えることができないご夫婦もいらっしゃいます。

晩婚化が進む昨今では、“不妊”に悩むご夫婦が増加傾向にあり、不妊治療の過程等で生じたわずかな価値観の歪みから、離婚を決意するケースもあるようです。

では、“不妊”を理由に配偶者に離婚話を持ち掛けた場合、実際に離婚することは可能なのでしょうか。また、“不妊”によって【慰謝料】は生じるのでしょうか。

本ページでは、“不妊”を理由に離婚をお考えの方へ向けて、詳しく解説していきます。

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不妊による離婚は認められるのか?

夫婦が離婚に合意していれば、理由が何であっても離婚できます。しかし、夫婦のどちらか一方に離婚の意思がないといった理由で夫婦が離婚に合意できず、裁判で争うことになった場合、“不妊”を原因とした離婚が認められることは難しいでしょう。

不妊が原因で離婚に至る理由とは

不妊治療を行うことで、待望のお子様を授かるご夫婦もいらっしゃいます。しかし、治療を何年か継続しても、効果を得られないケースがあるのも事実です。

このように、不妊治療は効果の保証があるものではなく、長期間継続することになれば、精神的にも、肉体的にも、そして経済的にも大きな負担となります。
今後、どのくらいの期間治療を継続するのか、夫婦にとって子供を授かることがどの程度重要なのか等、治療の過程で夫婦の価値観の違いが表れ、すれ違いが生じることもあるでしょう。配偶者の何気ない言動に傷つき、その積み重ねが離婚を決意することに繋がる場合もあります。

また、不妊の原因が男性側にあるケースも少なくありませんが、残念ながら、「不妊の原因は子供を産む女性側にある」という間違った先入観が未だ払拭されておらず、女性側にさらなる負荷をかけている場合もあります。
男性不妊を原因とした慰謝料請求については、別のページで紹介していますので、そちらも併せてご覧いただければと思います。

法定離婚事由について

裁判で離婚が認められるには、法定離婚事由(①不貞行為、②悪意の遺棄、③配偶者の生死が3年以上不明、④強度の精神病にかかり、回復の見込みがない、⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由)のうち、いずれかに該当していなければなりません。

法定離婚事由(民法770条)についての詳しい内容は、以下のページをご覧ください。

不妊を理由に離婚できるケースとは

不妊が原因で夫婦関係が破綻したことを証明できる場合には、「⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当すると判断され、離婚できる可能性があります。

例えば、不妊が原因で、長期の別居状態に至った、モラハラやDVを受けた、セックスレスになった、うつ状態になった、といったケースがあげられます。

不妊で離婚する場合、慰謝料の請求は可能か?

不妊を原因とした離婚が認められるかどうかは、ケースバイケースであることがわかりました。では、離婚が認められた場合、相手方配偶者に対して慰謝料の請求をすることはできるのでしょうか。

不妊が原因で慰謝料を請求するのは難しい

慰謝料は、離婚について、夫婦のどちらか一方だけに責任がある場合に生じます。責任がある方の配偶者(有責配偶者といいます。)が、他方配偶者に対して、精神的苦痛をお金で賠償するものです。

不妊は身体的な症状であり、自分の意思でどうにかなるものではありません。仮に、不妊治療の過程で、不妊の原因が夫婦のどちらにあるかはっきりとわかった場合でも、本人に責任を問うことはできません。

したがって、不妊のみを理由に、慰謝料を請求することは難しいと言えます。

不妊をきっかけに違法行為があった場合は請求可能

不妊とは別の法定離婚事由があった場合、慰謝料請求ができる可能性が高まります。
例えば、不妊をきっかけに不倫をした場合、回復の見込みがないほど重度のうつ病を患ってしまった場合の他、別居、モラハラ・DV、セックスレスがあった場合等が該当します。

離婚での慰謝料請求はどのような手順で進めていくのか、詳しい内容についてはこちらのページをご覧ください。

不妊が原因の離婚慰謝料請求は一人で悩まず弁護士に相談しましょう

“不妊”は大変デリケートな話題であるため、近しい人にも相談を躊躇してしまい、お一人で悩まれている方も多いです。特に、配偶者の理解を得られず、離婚までも検討されているとなれば、お心の負担はいかばかりかと胸が痛みます。まずは、抱えているお悩みを、弁護士にお聞かせください。

弁護士は、守秘義務を負っているため、プライバシーはしっかり守られます。また、今後進めていくべき手続等、お悩みに応じた具体的なご提案をすることができます。先の見通しが立つだけでも、随分と精神的な負担が軽減するかと思いますので、ぜひ、弁護士への相談をご検討ください。

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不妊治療にかかった費用は請求できるのか

婚姻中の不妊治療にかかった費用は、夫婦の生活のために必要な支出、いわば生活費の一部ですから、相互に負担する義務があるため、後から一方配偶者に請求することは、法的に難しいと言わざるを得ないでしょう。
ただし、交渉によっては慰謝料の増額事由となるかもしれません。詳しくは、弁護士にご相談ください。

不妊による離婚慰謝料に関する判例

例えば、夫が不妊であることを妻に告げずに結婚したことが「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるとして、妻の夫に対する慰謝料請求が認められた裁判例がありますが、不妊による慰謝料請求が認められるかどうか、明確な基準となる判例はありません。個別の事情によって異なりますので、詳しくは弁護士にご相談ください。

不妊が原因での離婚慰謝料についてQ&A

Q:

私の不妊が原因で、相手から一方的に離婚を言い渡されました。この場合、慰謝料は発生するのでしょうか?

A:

慰謝料が発生するケースとは、相手に婚姻関係を破綻させる行為があった場合となります(浮気がわかりやすい例でしょう)。そのため、不妊が原因で相手から離婚を言い渡されたとしても、その事実だけを根拠に慰謝料が認められる可能性はあまり高いとは言えないでしょう。

もっとも、法的に慰謝料が発生するか否かは別として、離婚の話し合いの中で「解決金」等の名目で、金銭が支払われることは少なくありません。そのため、一度弁護士に相談したうえで、今後の方針を考えてみるべきかと思います。

Q:

すでに子供がおり、2人目が不妊のため離婚を考えています。2人目の不妊を理由に、慰謝料の請求はできますか?

A:

絶対にできないと言い切ることはできませんが、基本的に、認められる可能性は低いと考えられます。離婚や慰謝料の請求が認められるためには、2人目の不妊という事情が民法に定められている「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当しなければなりません。

しかし、1人目のお子様がすでにおられる場合に離婚することになれば、そのお子様の生活に悪影響が及びかねません。それを踏まえると、裁判所が「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたると判断する可能性は低く、離婚が認められる可能性は高いとは言えないでしょう。また、それに従って、慰謝料も基本的には認められない可能性が高いと言えます。

Q:

不妊が原因で夫婦仲が悪くなり、夫が浮気をしました。夫は不妊である私にも落ち度があると反論していますが、慰謝料の請求は可能でしょうか?

A:

たとえ妻が不妊であったとしても、夫の浮気(不貞行為)が正当化されることにはなりません。慰謝料を請求することはできますし、浮気は離婚原因になりますので離婚を求めることも可能です。

とはいえ、そのように自己を正当化する相手方との交渉は、難航することが少なくありません。一度弁護士に相談されたうえで、今後の方針を検討することをお勧めします。

なお、浮気の慰謝料請求について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

不妊による慰謝料請求で不安なことがあれば、弁護士に依頼してみましょう

不妊を理由とした慰謝料請求が実現できるかどうかは、判例等、明確な基準が確立していないため、判断が難しいところとなります。まずは、専門的な知識を有する弁護士に相談し、ご相談者様の事案に応じたアドバイスを受けると良いでしょう。弁護士は、ご相談時にお伺いした内容から最善策をご提案することができます。

不妊を理由とした慰謝料請求は、交渉力にかかっているといっても過言ではありません。経験豊富な弁護士に代理交渉を依頼することで、協議の段階で慰謝料を請求できる可能性が高まりますし、交渉次第では、不妊治療の費用等を加味した金額を請求できる可能性もあります。
また、裁判に発展した際にも、弁護士であれば、適切な主張・立証を展開することが可能であるため、慣れない裁判所での手続に不安がある方は、安心してお任せいただければと思います。

お子様を授かることができず、描いていた未来を実現できなかったことに深く傷ついている方もいらっしゃるでしょう。煩雑な離婚手続や慰謝料請求は弁護士に依頼し、お心のケアを最優先することも、ぜひご検討ください。

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保有資格弁護士(愛知県弁護士会所属・登録番号:41560)

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