離婚後の民間医療保険・生命保険の契約|手続きや解約の際の注意点など

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates 執行役員

民間の医療保険や生命保険(死亡保険)に加入した目的は、自分に万一のことがあっても家族が生活に困らないように、というのが大半かと思います。しかし、離婚したら暮らしは変わりますから、保障内容を見直す必要が出てくるでしょう。そのままにしておくと、保険金の支払い時にトラブルになることもあります。

このページでは、「民間の医療保険や生命保険(死亡保険)」について、離婚時にどのような手続きが必要になるのか、見直しのポイントや解約する際の注意点などに触れながら、詳しく解説していきます。

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医療保険の種類

医療保険には、大きく分けて次の2種類があります。

公的医療保険 いわゆる「健康保険」のこと。病気や怪我をしたときに、医療費の一部を公的な機関等が負担してくれる保険。日本国民全員に加入が義務付けられている。
民間の医療保険 公的医療保険ではカバーしきれない費用の負担を軽くするために、民間の保険会社が販売している保険商品のこと。加入は任意。保障内容としてよくあるのが、入院や手術した際に給付金を受け取るというもの。

「公的医療保険(健康保険)」と「民間の医療保険」について、それぞれもう少し詳しくみていきましょう。
なお、本ページで“医療保険”と言うときは、「民間の医療保険」を指すこととします。

公的医療保険(健康保険)

医療機関で病気や怪我の治療を受けた際、「保険証」を提示すると、通常、医療費の支払いは1~3割負担で済みます。これが、公的医療保険(健康保険)の仕組みです。日本では、“国民皆保険”が実現しており、全国民が何らかの公的医療保険に加入しています。

公的医療保険として主なものは、次のとおりです。職業や勤務先、年齢などによって加入する保険が変わります。

  • 国民健康保険:自営業の方等が加入
  • 被用者保険:会社員や公務員の方等が加入
  • 後期高齢者医療制度:主に75歳以上の方が加入

離婚後の健康保険については、下記のページで詳しく解説しています。こちらもぜひ併せてご覧ください。

民間の医療保険

民間の医療保険は、各保険会社が販売している保険商品です。公的医療保険と異なり、加入は任意となります。

民間の医療保険に加入するメリットとしては、公的医療保険ではカバーしていない部分に対応できる点です。例えば、民間の医療保険は、差額ベッド代や先進医療にかかる費用等についてもカバーできます。また、病気やケガで入院した場合に給付金が受領できる商品もあります。

離婚しても民間の医療保険・生命保険は解約しなくてもいい?

離婚したからといって、婚姻中に加入した民間の医療保険や生命保険(死亡保険)を解約しなければならない、というわけではありません。離婚後も保険に加入し続けることは可能です。ただし、場合によっては、契約内容の変更手続きを行わなければならないことがあります。

また、離婚するから保険を解約したいと思う方もいるかもしれませんが、解約によるデメリットも考慮したうえで、判断した方がいいでしょう。

次項目より、さらに詳しく説明していきます。

契約内容の変更は契約者による手続きが必要

離婚に伴い、契約内容のうち以下のような事項に変更が生じたら、基本的には契約者本人が保険会社に連絡して、変更の手続きを行う必要があります。

  • 契約者の住所、電話番号
  • 契約者の名字
  • 保険料の支払い方法

具体的な手続きの仕方は、保険会社によって異なります。WEB上での手続きが可能なところもあれば、書面での手続きを必要とするところもありますので、保険会社に問い合わせて確認してみてください。

また、生命保険(死亡保険)の場合、自分にもしものことがあった場合に備え、保険金の受取人を配偶者にしていることも多いでしょう。しかし、夫婦が円満な関係でなくなった結果、離婚するということになると、保険金の受取人を配偶者から変更したいという方もいるでしょう。

この点、多くの保険会社では、被保険者の同意があれば生命保険(死亡保険)の保険金の受取人を変更できるとしており、配偶者の同意が無くとも、保険金の受取人を配偶者から、他の者に変更できます。

保険を解約した場合のデメリット

離婚に伴うライフスタイルの変化に伴い、保険の解約を考える方もいるかもしれません。ただ、解約には次のようなデメリットもありますので、慎重に検討しましょう。

保障を受けられなくなる

保険を解約すれば、当然、保障を受けられなくなります。そのため、例えば解約後に入院などしたら、保障は受けられず、負担は重くなってしまうでしょう。このような保険が受けられない空白期間を避けるには、新しく加入する保険の保険期間の開始後に、解約するなどすべきでしょう。

解約返戻金のある保険で元本割れするおそれがある

<医療保険の場合>
一般的には解約返戻金のないものが多く、解約してもお金は戻ってこないケースが大半です。

<生命保険(死亡保険)の場合>
解約返戻金があるものもありますが、解約のタイミングによっては、元本割れする(解約返戻金の額がこれまで支払ってきた保険料を下回る)ケースもあります。

再加入時に保険料が高くなるおそれがある

加入時の年齢が高くなるにつれ、保険料は高額になる傾向にあるため、解約後に新たな保険に再び加入する際、保険料が高くなるおそれが考えられます。

離婚の際の医療保険・生命保険の見直しのポイント

離婚後の生活状況は婚姻中とは変わるため、その変化に応じて保険の保障内容の見直しをすることが大切です。見直しのポイントとしては、例えば次のようなものが挙げられます。

子供がおらず、離婚後ひとりで生活する場合

  • 独身者と同じくらいの保障内容に減らす。
  • 保険金の受取人を、自分の親などに変更する。

離婚して母子家庭(父子家庭)になる場合

  • 自分に万一のことがあったときに備え、子供が生活に困らないよう、保障内容を厚くする。
  • 保険金の受取人を、子供に変更する。
  • 怪我や病気で働けないときの減収分をカバーする「所得補償保険」など、新たな保険への加入を検討する。

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離婚時の貯蓄型保険に関する注意点

掛け捨てではなく、貯蓄型の医療保険や生命保険(死亡保険)に加入している場合には、離婚時の「財産分与」に注意が必要です。

また、とりわけ生命保険(死亡保険)については、「受取人」がどうなっているかをきちんと確認するよう、注意しましょう。そのまま放置して、解約もせず見直しもしないとなると、後々トラブルになるおそれがあります。なお、子供がいる場合には、保険金が養育費の代わりになりうることも想定して、受取人をチェックすることが大切です。

以降で、詳しい内容をみていきましょう。

解約返戻金は財産分与の対象となる

貯蓄型の保険の場合、解約すると、“解約返戻金”というお金が戻ってきます。いくら戻ってくるかは、返戻金の種類や保険料の支払い期間などによって異なります。

保険料を夫婦の共有財産(婚姻中に得た収入など)から支払っていたのであれば、解約返戻金は、離婚する際の「財産分与」の対象となります。その場合には、解約して支払われた解約返戻金を、基本的には夫婦で半分ずつ分け合うことが可能です。

なお、解約しなかったとしても、解約返戻金に相当する額を、財産分与の対象にすることができます。

「財産分与」の概要は下記のページで解説していますので、ぜひご覧ください。

解約しない場合のトラブル

離婚したからといって、保険の契約内容が自動的に変わるわけではありません。生命保険(死亡保険)の受取人を配偶者としていて、離婚後も受取人を変更しないままでいたら、ご自身が死亡したとき、元配偶者が保険金を受け取ることになります。

離婚後、別の相手と再婚する方もいるでしょうから、ご自身にもしものことがあったとき、保険金を巡ってトラブルにならないよう、生命保険(死亡保険)を解約しない場合には、受取人を変更する等、保険の見直しをきちんとしておきましょう。

子供がいる場合は受取人を確認

子供がいる場合には、婚姻中に相手が加入した生命保険(死亡保険)について、受取人がどうなっているか確認しておくことをおすすめします。

離婚時に親権を得て子供を引き取ることになった方は、相手に対し、「養育費」を請求することができます。しかし、離婚後、元配偶者が亡くなったら、養育費を受け取ることはできなくなってしまいます。このような場合、元配偶者の生命保険(死亡保険)の受取人がご自身や子供となっていれば、保険金を子供の成長のために使うことができます。

「養育費」の概要は下記のページで解説していますので、ぜひご覧ください。

生命保険の契約者を配偶者から自分に変更する

生命保険(死亡保険)の見直しの例として、「契約者」を【配偶者→自分】に変更するケースをみていきましょう。
こうした見直しを考えるのは、例えば次のような内容で契約を結んでいる場合が想定されます。

・契約者:配偶者
・受取人:配偶者
・被保険者:自分

このままだと、離婚後もし自分が亡くなったとき、保険金を受け取るのは元配偶者になってしまいます。
とはいえ、保険料を支払うのは通常は契約者ですから、受取人だけ変更することを相手はそう簡単に了承しないでしょう。そこで、「契約者」を自分に変更すれば、自分の保険として継続することができます。そして、併せて「受取人」も自分の親や子供などに変更します。

また、保険を解約して新たに契約を結ぶという方法もありますが、保険料が高くなるおそれがありますので注意しましょう。病気になるリスクの大きさから、生命保険の保険料は、加入時の年齢が高いほど高額になるのが一般的です。

よくある質問

Q:

離婚の際、生命保険の受取人を配偶者から変更する場合は誰を受取人にするのがいいですか?

A:

子供がいる場合は、離婚する際、生命保険(死亡保険)の保険金の受取人を配偶者から子供に変更するのがいいでしょう。ご自身に万一のことがあっても、子供が生活に困らないようにするためです。

ただ、子供の財産の管理を元配偶者がおこなう場合も考えられ、元配偶者のことが信用できない場合、両親や祖父母、孫、兄弟姉妹など、ご自身の信頼できる家族を保険金の受取人にすることも選択肢になります。ご自身の状況に合わせて、受取人を変更するようにしましょう。

Q:

節税のために生命保険料控除を活用したいのですが、受取人が元配偶者でも控除の対象となりますか?

A:

生命保険の受取人が元配偶者になっている場合は、生命保険料控除の対象にはなりません。
生命保険料控除を受けられるのは、「保険金等の受取人のすべてが、契約者本人またはその配偶者、その他の親族である場合」に限られています。離婚した元配偶者はこの要件に当てはまらないので、生命保険料を支払っていても、保険料控除を受けることはできません。

離婚にまつわる問題はひとりで悩むよりも弁護士にご相談ください

離婚する際、民間の医療保険や生命保険(死亡保険)をどうしたらいいのかは、契約内容や保障内容、離婚後の生活状況などによって異なります。ご不明点があるときは、お気軽に弁護士にお尋ねください。ささいな疑問やお悩みにも丁寧にアドバイスいたします。もちろん、保険のことだけではなく、慰謝料や財産分与、子供の養育費といった離婚に関する問題もお任せください。

弁護士法人ALGには、離婚問題を得意とする弁護士が多く揃っています。豊富な経験と知識を活かして、あなたが抱えている離婚問題をベストな解決へと導けるよう、懸命にサポートいたします。おひとりで悩むのは、体力的にも精神的にもお辛いでしょう。離婚に関する問題について、少しでも疑問や不安があるときは、ぜひ私たちにご相談ください。

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