医者の離婚|離婚原因と財産分与

医者の家庭は、他の職業に比べて平均年収が高いといわれていることから、裕福なイメージがあるかもしれません。しかしながら、他の職業に比べて離婚率が高いともいわれており、離婚においては、高収入であることがトラブルの火種となるケースも少なくありません。

このページでは、ご自身や配偶者、またはその双方が医者であるケースで、離婚について悩まれている方に向けて、医者の家庭で生じ得る、離婚にまつわる問題点について説明していきます。

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医者特有の離婚原因とは?

医者は、高額な収入を得る代わりに、過酷な労働条件を強いられ、また、人の命を預かる重責を負っています。抱え込んだストレスが家庭不和の原因となる場合もあるでしょう。

まずは、一般の家庭とは異なる、医者の家庭特有の離婚原因に着目して、紹介していきます。

職場での不倫

病院は、看護師等の医療スタッフ、出入りの業者、患者等、多くの異性と関わる機会があります。特に、医療スタッフとは常時連携しており、容易に関係を深めることができるため、不倫のリスクは高いといえるでしょう。

また、夜勤や宿直があったり、学会等で出張に行ったりと、勤務時間は一定ではなく、普段から家を空けることも多くあります。家族に嘘をついて外泊をしても、悟られる危険性が少ないことも、不倫を助長する一因となっているようです。

プライドが高い

医者は、プライドが高い方が多い傾向にあります。

小さな頃から周囲の期待を背負い、医者になるための勉強に没頭してきたといったケースは珍しくありません。難易度の高い大学医学部に合格し、医師国家試験も突破して、自分の力で社会的地位を得ることに成功しているため、自分に自信を持っているのです。

プライドの高さは、仕事の性質上プラスに働くこともありますが、ときに妥協し、譲歩することが求められる夫婦関係においては、離婚の引き金となる場合もあるでしょう。

激務によるストレス

医者は、人の生死に関わる仕事をしており、その重圧は計り知れません。

また、患者からのクレーム対応、上司からのパワハラといった対人関係の悩みもあれば、勤務時間が不規則なうえに、長時間労働も当たり前であるために、体に不調をきたすこともあります。

精神的にも肉体的にも激しく消耗し、過剰なストレスを抱えていても、それを解消するための時間を確保することも難しく、ストレス発散の矛先が身近なご家族に向けられ、DVやモラハラとなって表れるケースもあるようです。

多忙の為、家事・育児に協力的でない

開業医か、勤務医かといった勤務形態や、勤務医であれば常勤か、非常勤かといった雇用形態によって差異はあるものの、医者は基本的に多忙です。日々の業務に加え、休日も、日々進化する医療のための勉強に充てたり、急患が入れば出勤したりと、プライベートな時間をなかなかとれません。

家庭を顧みないというよりも、結果として家事や育児は配偶者に任せきりになってしまうケースもあり、それらに協力的であって欲しいと望む配偶者の不満が募って、離婚に至ることもあるようです。

歯科医院の増加による経営困難も離婚原因の一つ

歯科医は、開業医となる割合が多いですが、人口の減少、さらには健康志向の上昇によって、歯科医院の利用者数は減少傾向にあります。そのため、少しでも集客が見込めそうな駅前や商店街等に開業するケースが多く、同じ場所に歯科医院が集中して、顧客獲得競争の激化を招いています。

顧客が確保できなければ売り上げは減少し、人件費や設備投資等に十分な予算が用意できなくなります。サービスのクオリティが保てなくなると顧客離れが進み、経営破綻のために倒産してしまうといったこともあります。

歯科医は高収入というイメージがありますが、経営困難に陥ると家計に支障を来し、離婚のきっかけとなる場合もあるようです。

一般とは異なる医者の財産分与

医者は一般的に高収入であることから、財産分与の対象となる財産(=夫婦の共有財産)も、高額になることが見込まれます。そのため、財産分与の折には、夫婦の共有財産の範囲や、財産の評価方法が争点となり得ます。

財産分与の割合は、原則として2分の1ずつというルールがあります。しかし、高額な共有財産の形成について、特別な資格の取得や技能の習得等、医者個人の努力によるところが大きいと認められる場合には、その事情を考慮して、夫婦の貢献度に応じた割合で財産分与がなされるケースもあります。

開業医(自営)の場合

個人事業主として病院を経営している開業医の場合、事業用資産も、基本的に夫婦の共有財産として扱われ、財産分与の対象となります。

また、開業医には退職金がないため、医師年金等の私的年金や、保険、小規模共済への加入といった備えをしている可能性があり、これらは財産分与の対象となり得ます。なお、夫婦のどちらも厚生年金に加入していない場合、年金分割はできません。

開業医は、医師免許の取得や医療に係る技能の習得に加え、経営手腕もあるものとして、夫婦の共有財産形成への貢献度が高いと認められる場合があります。この場合、財産分与の割合に原則の2分の1ルールが適用されず、例外的に、修正した割合に基づいて財産分与がなされます。

医療法人を経営している場合

医療法人化した病院を経営する開業医の場合、医療法人名義の事業用資産等は、原則として財産分与の対象にはなりません。「法人」と「個人」は法的に別人格であることから、医療法人の財産と個人(夫婦)の財産とは別個に扱うこととなっているためです。

ただし、形式的には医療法人の財産であっても、実質的には個人の財産と混同しており、明確な区分けができていないといった場合には、医療法人の財産も財産分与の対象と判断できるケースもあります。また、医療法人に対して、夫婦の名義で出資や賃借等をしている場合、それらも財産分与の対象となり得ます。

なお、分与割合や年金分割については、自営の場合と同様です。

勤務医の場合

勤務医は、大学病院や診療所等に雇用されている給与所得者であるため、一般の会社員と同様の考え方で財産分与を行うことが多いです。例えば、勤務先や勤続年数によっては退職金が支給されるため、退職金が財産分与の対象となるケースもあります。また、勤務先で厚生年金に加入していれば、年金分割も可能です。

ただし、一般の会社員に比べて高額な収入を得ていることから、分与割合について争われることもあり、開業医の場合と同様に、共有財産形成の貢献度に応じた割合に修正されることもあります。

多忙な医者の離婚は、弁護士へお任せください

配偶者の一方、又は双方が医者である場合、ご多忙であるがゆえに、家事や育児が一方に任せきりになってしまう、ストレスの矛先がご家族に向いてしまうといった、夫婦間の争いの種を生むことがあります。ご家族との時間が確保できないことから、家庭の問題や夫婦間の不満について話し合うこともできず、最終的には離婚を決意される方もいらっしゃるでしょう。

しかし、そういった場合、離婚の話し合いもままならない、スムーズに進まないといったケースが予想されます。

弁護士は、ご依頼者様の代わりに相手方との交渉を行ったり、必要な手続きを行ったりすることができます。ご自身の仕事が忙しく、時間的な余裕がない方、お相手が忙しく、なかなか離婚手続きを進められない方は、ぜひ弁護士への依頼をご検討ください。

離婚手続きの流れ

多くの場合、夫婦間の話し合いの中で、財産分与や慰謝料等の条件も含めて決定しますが(協議離婚)、それが難しい場合には、家庭裁判所の調停手続きを利用します(離婚調停、審判離婚)。調停手続きの結果に納得ができなければ、最終手段として裁判手続きに移行し、争っていくことになります(離婚裁判)。

4つの離婚手続きについての詳しい内容は、以下のページをご覧ください。

医者は慰謝料や養育費が高額になることも

養育費や慰謝料が生じる場合には、財産分与だけでなくそれらも高額化するケースがあるため、注意が必要です。

養育費は、主に夫婦の収入状況を基準に算定されるため、高収入であるほど高額になる可能性があります。

慰謝料も、支払い義務者の収入が高額である場合、請求額が高額になることがあります。ただし、慰謝料の金額は、離婚に至る原因となった行為の継続期間、有責性の程度、婚姻期間、子の有無といったさまざまな要素から総合的に判断されるため、高収入だからといって、必ずしも高額になるとは限らないということに留意しておきましょう。

医者の婚姻費用や養育費の算定方法について

婚姻費用や養育費は、家庭裁判所が使用する、夫婦の年収等に対応した「算定表」に基づき算出されるのが一般的です。しかし、「算定表」には給与所得者で2000万円、自営業者で1409万円を上限とする年収の記載しかなく、年収がこれを超える場合は「算定表」をそのまま使うことはできません。では、具体的にどのような方法で算定されるのでしょうか。

例えば、歯科医院を経営する年収2880万円の夫に対し、妻がした婚姻費用分担請求において、裁判所は、2000万円を超える部分については資産形成に充てられていると考え、「算定表」の上限である2000万円を基準にした算定方法を採用しています(大阪高等裁判所 平成17年12月19日判決)。

他方で、内科医院を開業する年収5264万円の夫が支払う婚姻費用について、裁判所は、同居中の生活レベルや、別居後の妻と子供の生活実態等を総合的に考慮して算定すべきとし、「算定表」によらない算定方法を採用しています(大阪高等裁判所 平成20年5月13日判決)。

このように、「算定表」の上限を超える年収がある場合の算定方法は、裁判例によっても異なり、統一がなされていないため、個別に検討し、算定するほかありません。そのため、算定方法について争いが生じる場合があります。

子供が成人した後の学費は?

養育費は、子供が20歳になるまで支払われることを原則としていますが、20歳を過ぎていても、「未成熟子(=就労が期待できず、経済的に自立できていない子供)」であると認められる場合には、養育費の支払いを請求できるケースもあります。

医者の家庭では、子供が医学部に通っている、あるいは、これから進学する予定があるといった場合が少なくありません。その場合、養育費の支払い終期を“大学卒業まで”とする等の取り決めが必要になります。

医者の離婚問題。弁護士へ依頼することのメリット

医者の離婚では、財産分与や、婚姻費用・養育費を算定する際に、原則に従わない方法を用いることが適切なケースもある等、高収入がゆえに、一般の家庭の場合とは異なる問題が生じるおそれがあります。しかし、例外的な主張を相手方に認めてもらうためには、根拠を持った説得力のある主張を展開していくことが求められます。そのため、ご自身の力だけで離婚手続きを進めることが難しい場合もあります。

弁護士は、ご依頼者様が医者である場合、離婚したいお相手が医者である場合、双方が医者である場合と、ご状況によって異なるリスクを回避しつつ、豊富な経験から培ったノウハウで、ご依頼者様のご希望に沿う最善の解決方法をご提案することができます。慣れない交渉や法的手続きの負担、精神的な負担と、ストレスが大きい離婚問題の解決には、法律・交渉のプロである弁護士の力が必要です。

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よくあるQ&A

Q:

近々、年収が上がる見込みです。養育費の決め方はどうなりますか?

A:

養育費は、原則として現在の収入を基準に算定されます。ただし、収入が確実に上がることが明らかで、そのような事情が分かる資料があれば、増額後の収入を基準として養育費の算定がなされる可能性もあります。

たとえ現在の収入で決めたとしても、近い将来に明らかに収入が上がるのであれば、離婚から間があかないタイミングで養育費の増額を請求する調停等を申し立てられることも考えられますので、当初から増額を前提として養育費を決めてしまうこともあり得ると思います。

Q:

配偶者を病院の従業員としている場合、離婚の際に解雇することはできますか?

A:

離婚することを理由として病院の従業員である配偶者を解雇することはできません。配偶者であることと、雇用契約による使用者と労働者の関係にあることは、別次元のものです。

労働者は法律によって保護を受けており、解雇するには正当な事由が必要となります。離婚することは、解雇するための正当な事由になりませんので、離婚することを理由として解雇した場合は解雇が無効となります。また、離婚することを理由に配偶者である従業員を不当に扱うことも許されません。

Q:

代々医者の家系で、子供を跡継ぎにしようとしている場合、親権はどうなりますか?

A:

親権は、離婚の話し合いにおいて最も争いになる部分です。跡継ぎの問題が絡むのであれば、なおさらです。離婚するにあたっては、両親のどちらか一方を親権者に定める必要があります。話し合いで親権者を決定できない場合には裁判所が判断することになります。

親権者をどちらに定めるのかは、子の利益と福祉を基準として決定します。このとき、父母の側の事情としては、父母の監護能力・従来からの監護実績、精神的・経済的家庭環境、居住環境や教育環境等を、また、子の側の事情としては、年齢、発育状況、意向等を総合的に考慮して判断されます。

したがって、医師の家系の跡継ぎであるということを重視して親権を決定するということはありません。

Q:

配偶者の実家の医院を継ぐために相手の両親と養子縁組している場合、離婚によって養子縁組は解消されますか?

A:

配偶者と離婚したとしても、配偶者の両親とした養子縁組が当然に解消されることはありません。養親と養子の間でしっかりと話し合い等をして、離縁の手続きを行う必要があります。

離婚した後に、離縁の手続きを放置していた場合に、養親がなくなってしまうと、相続が生じてしまいます。このように、相続が生じた際に離婚した当事者間で大きなトラブルになることを回避するためにも、離婚する場合には、離縁の話し合いも忘れずにしっかりと行っておかなければなりません。

医者特有の問題が多くてお困りなら…弁護士へご相談ください

多忙で余裕のない生活が続くと、自分のことでいっぱいいっぱいになり、“相手方にも抱えている悩みやストレスがある”ということに、気付けない場合もあります。いつの間にか気持ちにすれ違いが生じ、お互いに無関心になったり、衝突したりすることもあります。

夫婦のあり方は千差万別ですが、当事者が納得のいかない状態では、良好な関係を築いていくこと、継続していくことが難しいという判断に至るケースもあるでしょう。

弁護士法人ALGは、離婚事案に特化した専門のチームを置いており、豊富な実績によって蓄積された知識と経験から、お悩みやご希望に応じた具体的な解決方法をご提案することが可能です。医者の離婚特有の問題が生じても、安心してお任せいただければと思います。

離婚を決意されるまでも、決意された後も、多くのお悩みを一人で抱えてはいらっしゃいませんか。まずは、お心のご負担を軽くするために、弁護士にお話をお聞かせください。弁護士は、ご依頼者様の一番の味方となり、お心に寄り添います。

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