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DV

DV加害者と離婚するためにできること

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

DV(家庭内暴力)」が原因で離婚を決断する方は、非常に多いです。DVとは何か、その定義ははっきりとは決まっていませんが、一般的には、配偶者等の親密な関係にある者(あった者)から暴力を振るわれることとして使われる場合が多いです。近年、警察への相談件数が大きく増加していることもあり、DVは社会問題化しています。その被害者には男性も含まれていますが、女性の被害者の方が圧倒的に多いというのが現状のようです。

DV被害者の方は、そもそも自身がDVを受けていると気づいていないケースも多いため、まずは自身がDV被害者であることに気づくことが重要です。そうして離婚したいと思われた場合、果たしてDVを理由に離婚することはできるのでしょうか。また、DVで離婚するためにどのようなことを行った方が良いのでしょうか。本記事では、DVを理由にした離婚について解説していきます。

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DVの種類

DV

DVといわれて連想するのは、「身体的暴力」という方が多いかと思います。ですが、暴力と一口に言っても、その形態は一様ではなく、いくつかの種類に分類することができます。DVの種類として挙げられる暴力のうち、「身体的暴力」「社会的暴力」「経済的暴力」「性的暴力」「精神的暴力」の5つについて、確認してみましょう。

身体的暴力

身体的暴力とは、肉体を傷つける行為のことで、具体的には下記のような行為が当てはまります。

  • 殴る、蹴る
  • 物を投げる
  • タバコの火を押し付ける
  • 熱湯をかける
  • 首を絞める
  • 髪を引っ張る

社会的暴力

社会的暴力とは、社会的に隔離して孤立させる行為のことで、具体的には下記のような行為が当てはまります。

  • 親族や友人との電話やメールを監視して、付き合いを制限する
  • 強制的に交友関係を断たせる

経済的暴力

経済的暴力とは、金銭面でダメージを与える行為のことで、具体的には下記のような行為が当てはまります。

  • 生活費を入れない(渡さない)
  • 生活費を浪費する
  • 勝手に配偶者の預貯金や収入を使う
  • 借金を負わせる
  • 外で働かせない(無理やり仕事を辞めさせる)

DVのうち経済的暴力について、詳しい内容は下記の記事をご参照ください。

さらに詳しく
経済的DVについて

性的暴力

性的暴力とは、配偶者の意思を尊重せず行われる性的な行為のことで、具体的には下記のような行為が当てはまります。

  • 性交渉を強要する
  • 避妊に協力しない
  • 中絶を強要する
  • 無理やりポルノビデオ・雑誌をみせる

精神的暴力

精神的暴力とは、心を傷つける言動によって精神的に追い詰める行為のことで、具体的には下記のような行為が当てはまります。なお、メディアで「モラハラ」を問題にして取り上げられていることがありますが、モラハラも精神的暴力の一つといえます。

  • 暴言を吐く
  • 大声で怒鳴る
  • 無視する
  • 脅す(例:「離婚したら自殺する」と言う)
  • 人前で罵倒・侮辱する
  • 批判する
  • 見下す

DVの内容によっては離婚できない場合もあるので弁護士に相談してみましょう

その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

離婚について裁判を行うことになった場合、裁判所に離婚を認めてもらうためには、民法上の離婚事由(民法770条1項各号)に該当している必要があります。DVは、民法上の離婚事由のうち、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(民法770条1項5号)に該当する可能性が高いといえます。しかし、DVの内容や程度の重さ、頻度等、個別の事情によっては、民法上の離婚事由には該当しないとして、離婚が認められない場合もあります。

さらに、詳しくは後ほど説明しますが、DVで離婚するためには、DVを受けていたことが客観的にわかる証拠が重要です。裁判では、DV被害者側が、証拠を集めてDVがあったと立証する必要があるためです。

DVを受けたことで離婚することを決意したものの、自身の状況で離婚できるか、どのように証拠を集めたら良いのか等で悩まれた場合には、まず弁護士にご相談ください。

加害者と離婚する方法

DV加害者と離婚するにあたり、どう行動すれば良いのか、必要な手続はあるのか等、様々な疑問が生じるかと思います。DV加害者との離婚を決意した場合に行った方が良いことと、離婚が成立するまでの流れについて、次項より説明していきます。

まずは身を守るために別居する

DVを受け続けることで、生命に危険が及ぼされるおそれがありますし、離婚を切り出すことで、DVの行為が悪化してしまうケースもあります。そのため、まずは別居して身の安全を守ることが大切です。

別居についての詳しい内容は、下記の記事をご参照ください。

また、緊急を要すようであれば、都道府県や市区町村が設置している配偶者暴力相談支援センターやお近くの警察署といった機関に行って相談し、シェルターに入り、一時的に保護してもらうという手段をとることも考えられます。

DVの証拠を集める

DVの証拠

離婚するために裁判に至った場合、DVがあったことを立証する証拠が必要になります。離婚を決意したら、まず事前準備として、「怪我の写真」「医師の診断書」「暴言を録音したもの」「警察署等への相談履歴」といった、DVの証拠になり得るものをきちんと集めておきましょう。特に別居する場合には、相手に処分されたり隠されたりしてしまわないよう、家を出ていく前に集めておいた方が良いといえます。

DVの証拠についての詳しい内容は、下記の記事をご参照ください。

協議離婚

さて、実際に離婚を成立させるためには、基本的にまず相手と話し合う(協議する)ことから始めます。当事者間の話し合いがまとまり、成立した離婚を「協議離婚」といいます。

協議離婚についての詳しい内容は、下記の記事をご参照ください。

離婚調停

DVによる離婚の場合、相手と円満に話し合うことは特に困難を要するでしょう。意見がまとまらなかったり、そもそも話し合うこと自体が難しかったりする場合には、調停を申し立て、家庭裁判所の調停委員会を介入させた話し合いを行います。この調停によってお互いが合意に達し、成立した離婚を「離婚調停」といいます。

なお、調停が不成立の場合、家庭裁判所の判断で離婚の審判がなされることもありますが、少ないケースといえます

離婚調停や審判離婚についての詳しい内容は、下記の各記事をご参照ください。

裁判離婚

調停も不成立となった場合には、裁判を起こし、家庭裁判所に判断を下してもらうことになります。なお、これまで何度も述べたとおり、裁判所に離婚を認めてもらうためには、離婚したい理由(本記事ではDV)が民法上の離婚事由に該当していなければなりません。

裁判所に離婚することを認めてもらえた判決が下り、確定した後、離婚は成立します。このように成立した離婚を、「裁判離婚」といいます。

裁判離婚についての詳しい内容は、下記の記事をご参照ください。

DV加害者と話し合うときは弁護士に間に入ってもらいましょう

離婚を成立させるための流れとして、まずは当事者間の話し合い(協議)を行うことが一般的です。しかし、DV加害者と話し合っても、なかなか意見がまとまらなかったり、DVを受け続けたことによって生じる恐怖心から、直接会うことが苦痛で、そもそも協議を行うことが難しかったりするケースは、多くあると考えられます。

そこで、弁護士が間に入ることで、専門知識を有する第三者の意見を交えることができ、話し合いがまとまる可能性が高まります。また、DV被害者の方が相手と直接やりとりをすることなく、弁護士に交渉や連絡を任せることもできますので、精神的なご負担を大きく軽減できることでしょう。

DVの被害に遭い、離婚したい場合には、よりスムーズに離婚を成立させられるよう、そして恐怖心が少しでも和らぐよう、弁護士に相談・依頼することをお勧めします。

DVで離婚するときは慰謝料請求ができる

相手からのDVを理由に離婚する場合、DVによって離婚することに対して、またはDVを受けたこと自体に対して、精神的苦痛を強いられたとして慰謝料の請求ができます。

なお、請求しても相手が応じてくれない場合には、裁判になるケースもありますが、離婚の裁判と同じく、DVがあったと客観的にわかる証拠がなければ、裁判所に慰謝料の請求を認めてもらうのは難しいといえます。

離婚するときにDV加害者が親権をとれるのか

離婚時に未成年の子がいたら、親権者を決めなければなりませんが、DV被害者だからといって、当然に親権をとれるわけではありません。裁判所の手続によって親権者を決める場合、裁判所は、経済的な安定性やこれまでの監護状況等を総合的に考慮し、子の利益に重きを置き、どちらが親権者として適格かを判断します。なお、子が幼ければ幼いほど、母親が有利であるといわれています。したがって、DV加害者であっても、親権をとれる可能性はあるのです。

DVと離婚に関するQ&A

Q:

DV被害で離婚した場合、子供との面会交流は必ず設けないといけないですか?

Q:

頻繁にDVを受けていたが一度だけやり返してしまった場合、離婚するときに不利になりますか?

A:

やり返してしまった反撃行為の程度にもよりますが、たとえば、民法上の離婚事由に該当するようなDVを受けていた被害者が、一度だけやり返してしまったとしても、あくまで「離婚事由は元々のDVにある」という判断になることが多いと思われます。元々のDVが離婚事由になるということであれば、離婚時に慰謝料を請求することが可能です。ただし、やり返したのが一度だけであっても、①元々のDVが軽微なもので離婚事由に該当しないケース、②やり返したDVの程度が重大であるケース等には、やり返したDV自体が離婚事由に該当するものとして、離婚するときに不利に扱われる可能性があります。

Q:

DV加害者と離婚する場合、DVの時効はありますか?

A:

DVを受けていたという事実に時効はありません。そのため、DVは、基本的には民法上の離婚事由になり得ると考えられます。しかし、DVの行為があったときから離婚を切り出すまでに何年も経っているような場合には、ご質問者が相手のDVを許したと判断されたり、「婚姻を継続し難い重大な事由がある」(民法上の離婚事由の一つ)といえるほど婚姻関係は破綻していなかったと判断されたりするおそれがあります。

なお、DVを受けていたことに対して慰謝料を請求したい場合、慰謝料請求権には、原則、DVを受けたときから3年間という消滅時効があります。

Q:

妊娠中にDV夫と離婚した場合、出生届に夫の名前を書かないといけないですか?

A:

離婚した後に出産していたとしても、離婚後300日以内に生まれた子は、民法の規定により、(前)夫の子であると推定されることになります。ご質問のケースでは、妊娠中に離婚しているとのことですので、離婚後300日以内に出産を迎えられると考えられます。その場合、出生届の父の欄に夫であった方を書かなければ、出生届を役所に受理してもらうことはできません。

DV被害で離婚する場合は弁護士に依頼してなるべく加害者と接触しないようにしましょう

DVの被害に遭われている方が、離婚しようと決断するに至るまでも、相当な労力を要したことでしょう。そのうえ、離婚について相手と話し合いを行ったり、裁判所の手続を経て離婚を進めていったりすることは、精神的にさらなるご負担となることが予想されます。

弁護士であれば、代わりにDV加害者と交渉することができますし、必要な手続を適切に行うこともできます。加えて、調停や裁判を行う場合にも、弁護士が同席することはもちろん、代理人となって代わりに出頭することも可能です。このように、弁護士が介入することで、なるべくDV加害者と接触しないように離婚を進めていくことができます。

また、裁判に至った場合、離婚を認めてもらうためには、DVの証拠を集めて、DVを受けていたことを立証する必要があり、これは慰謝料を請求する際も同様です。弁護士にご依頼いただければ、助言のうえご依頼者様と共同して証拠を集め、適切な主張・立証を行うことが可能ですので、離婚することや慰謝料請求を裁判所に認めてもらえる可能性が高まります。

DVを受けたことで離婚したい場合には、よりスムーズに離婚を成立させ、適正な金額の慰謝料を受け取るため、そしてDV加害者と接触する機会を減らして恐怖心を和らげるためにも、ぜひ弁護士に依頼することをご検討いただければ幸いです。

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