女性だけに設けられた再婚禁止期間|その理由や例外を解説

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates 執行役員

「女性は離婚してもすぐには再婚できない」
なんとなく、このような話を聞いたことはありませんか?

そのとおり、基本的には、女性は離婚が成立してから一定期間が経過しないと、新たなパートナーと再婚することはできません。これを「再婚禁止期間」といいます。

なぜ、女性に限ってこのような再婚禁止期間があるのでしょうか?
また、その期間はどれくらいなのでしょうか?
例外はあるのでしょうか?

今回は、この再婚禁止期間について、詳しく解説します。

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再婚禁止期間とは

民法733条1項では、女性は離婚してから100日が経過した後でないと、再婚することはできないと定められています。
一方で、男性は100日の経過を待たずに、すぐにでも再婚することができます。

なぜ女性だけに設けられたのか?

なぜ女性にだけ再婚禁止期間が定められているのでしょうか?
それは一言でいえば、「生まれてきた子のため」です。

現在の日本の法律では、

  • 離婚から300日以内に生まれた子は前夫の子
  • 再婚から200日が経過した後に生まれた子は再婚相手の子

と推定されます。

そのため、妊娠している状態で離婚し、父親の推定が重複する期間に出産すると、子の父親を法律的に特定できなくなります。その結果、子の扶養義務を負う父親が特定できずに、「養育費の支払いが受けられない」「相続権が認められない」など、子の未来と福祉にとって重大な問題に発展しかねません。

再婚禁止期間は、子の扶養義務を負う父親を確定させ、子の身分を保護するために設けられた規定であるといえます。

再婚禁止期間が必要な理由

平成28年に改正されて100日へ短縮

再婚禁止期間が規定されたのは明治時代であり、当時の再婚禁止期間は6ヶ月と非常に長いものでした。その後、「6ヶ月はさすがに長すぎて憲法違反だ」という判例を受け、平成28年の民法改正で100日に短縮されました。
しかし、この規定については、現在も、

  • 女性を差別的に扱っている
  • 女性の権利を侵害している
  • DNA型鑑定で父親を科学的に証明できる現代社会においては不必要である

など、時代錯誤な規定であるとして、撤廃を求める批判の声が多くあります。

実際に、アメリカやイギリスには元々再婚禁止期間の規定は存在しませんし、近年、ドイツやスイス、フランス、韓国などの世界の各国では続々と、再婚禁止期間の規定が撤廃されています。

日本における今後の動向が注目されます。

再婚禁止期間には例外がある

父親の特定に問題がないとされる場合には、例外的に再婚禁止期間が適用されないことがあります。
以下、再婚禁止期間の例外に該当し得る主なケースについて、簡単に説明します。

離婚時に妊娠していない場合

民法733条2項1号では、離婚時に妊娠していないことが証明されれば、離婚後100日の経過を待たずに再婚できるとしています。
離婚時に妊娠していなければ、父親の推定が重複しないと考えられるためです。
なお、この場合、医師による証明書が必要となります。

離婚後に出産した場合

民法733条2項2号は、離婚後100日間以内に出産した場合(流産・死産を含む)を、再婚禁止期間の例外としています。
再婚禁止期間中に出産した場合、生まれた子は前夫との子と認定されます。そうなると、出産後に新たに妊娠した子は、前夫との離婚後300日以降に出産することが明白であるため、出産後すぐに再婚することができるという趣旨です。

離婚した相手(前夫)と再婚する場合

離婚した前夫と再婚する場合も、再婚禁止期間の規定の適用は受けません。
父親の推定が重複する期間に出産したとしても、実際は、父親の確定の問題は生じないためです。

再婚相手が前夫以外の人物である場合は、離婚時に妊娠していないことが医師により証明できていれば、100日の経過を待たずに再婚することができます。この場合は、医師に妊娠していないことの証明書を作成してもらい、婚姻届に添付して役所に提出する必要があります。

制度の詳細や証明書の様式はこちらをご参照ください。

医学上妊娠できない場合

次の事例のように、医学上、女性が妊娠できないと判断される場合も、再婚禁止期間の例外となります。

・女性が高齢である場合
女性の年齢的に妊娠する可能性が極めて低いと判断される場合には、再婚禁止期間の例外として扱われることがあります。一般的には、女性は60歳を超えると閉経を迎える方が多いことから、妊娠の可能性が極めて低いとして、再婚禁止期間の例外として扱われることがあります。
なお、60歳に達していなくても、閉経を主張し認められれば、同様の理由によりすぐに再婚できることもあります。

・身体上、妊娠が不可能な場合
子宮を全摘出していたり、避妊手術を受けていたりして、身体構造上、妊娠する可能性がない場合、医師の診断書を添付することにより、再婚禁止期間の例外として扱われます。

再婚禁止期間を無視するとどうなるのか

再婚禁止期間の例外に該当しない場合、再婚禁止期間中に婚姻届を提出しても、通常は受理されません。手違いで受理されてしまったとしても、罰則が科されるわけではありませんが、再婚後に生まれた子の父親を特定できないという問題が生じる場合もあります。

その場合、最終的に家庭裁判所に対して「父を定める訴え」を提起し、父親を決めることになる可能性があります。

再婚禁止期間中に妊娠した再婚相手の子の戸籍について

離婚してから300日以内に出産した場合、たとえ生まれた子が実際は再婚相手の子であったとしても、法律上は、生まれた子の父親は前夫であると推定され、戸籍上の父親も前夫となってしまいます。これを「嫡出推定」といいます。

子の戸籍上の父親を再婚相手にするためには、

  • ①前夫が、子が生まれたことを知った日から1年以内に、家庭裁判所に「嫡出否認」の調停を申し立てる
  • ②家庭裁判所に「親子関係不存在確認」の調停手続を申し立てる

このいずれかの方法により、裁判所に、「前夫と生まれた子の間に親子関係がない」ということを認めてもらわなければなりません。

嫡出推定についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

さらに詳しく
嫡出推定について

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再婚禁止期間に関するQ&A

Q:

別居をしていた場合はいつから100日数えれば良いですか?

A:

離婚成立日の翌日からです。
離婚成立前にすでに前夫と別居していたとしても、その別居期間は再婚禁止期間の100日には含まれません。100日に含まれるのは、あくまでも離婚成立後の経過日数です。

なお、離婚成立の当日は、原則は再婚禁止期間の100日には含まれません。なぜなら、民法140条で、日、週、月または年によって期間を計算する際は、原則、初日は数えないと定められているためです(初日不算入の原則)。そのため、離婚成立日の翌日から、再婚禁止期間の100日がカウントされます。

また、離婚成立日については、役所に離婚届を提出した時間帯に注意が必要です。夜間・休日の時間外受付窓口に提出していた場合、その場では書類の審査は行われず、後日、戸籍担当の職員により審査が行われます。その際に不備がなければ離婚届の提出時に遡って離婚が成立しますが、書類に不備があった場合、補正が完了した時が離婚成立日になります。

Q:

再婚禁止期間中に男性(前夫)にも再婚させない方法はありますか?

A:

「自分の再婚禁止期間中に前夫にも再婚させない」ということはできません。
なぜなら、再婚禁止期間の規定は、子の父親が誰であるかという争いを未然に防止するために設けられているため、出産をしない男性には再婚禁止期間を設ける必要がないからです。そのため、男性はたとえ離婚成立日の翌日であっても、再婚することができます。

「自分だけすぐに再婚できないなんで納得できない」という感情はあるかもしれませんが、男性側の再婚までの期間を制限する法律・手段はない、というのが現状です。

Q:

前夫と再婚する場合、再婚禁止期間は適用されないと思いますが、再婚相手が、前々夫など戸籍の直近の離婚相手ではなかった場合は適用されるのでしょうか?

A:

前々夫との再婚の場合は、原則通り、再婚禁止期間の規定が適用されます。

前夫との再婚であれば、子の父親の推定が重複する期間(離婚後201日目から300日目)に出産しても、前夫と再婚相手が同一人物であることから、子の父親が前夫であることは明白であり、父親の特定に支障はありません。

しかし、再婚相手が前々夫である場合、前夫と前々夫は別人であることから、出産の時期によっては子の父親の特定に支障がでる可能性があります。

そのため、たとえ再婚相手が前々夫であったとしても、再婚禁止期間の規定が適用され、原則、離婚後100日が経過しないと離婚できません。

Q:

夫と死別した場合は再婚禁止期間の例外にあてはまりますか?

A:

夫と死別した場合であっても、原則は再婚禁止期間の規定が適用されます。死別したという事実だけでは、適用の例外とはなりません。
一方で、離婚の場合と同様に、

  • 死別後出産した場合…その後に懐胎しても前婚の婚姻中の懐胎でないことが明らか
  • 死別した時点で妊娠していないことが医師により証明できた場合…再婚相手が父親

として、子の父親の特定に支障が生じないため、再婚禁止期間の適用は受けずに再婚することができます。

なお、夫の生死が3年以上不明であることが理由で離婚が成立している場合も、行方不明の夫の子を出産することは不可能=父親の特定に支障は生じないため、この場合も離婚後すぐに再婚することができます。

再婚禁止期間について不安なことがあれば弁護士に依頼してみませんか?

再婚禁止期間は、DNA型鑑定で父子関係を確定できる現代においては、必要のない制度かもしれません。しかし、女性は原則、再婚禁止期間を経過しないと、再婚できないのが実情です。

一方で、実務上は、再婚禁止期間の例外にあたり、離婚後100日の経過を待たずとも再婚できるケースも多く存在します。様々な事情で再婚を急ぎたい方や、ご自身の状況が再婚禁止期間の例外に該当するかどうか知りたい方は、ぜひ弁護士にご相談ください。

また、妊娠・出産のタイミングによっては、父親の特定で前夫や再婚相手とトラブルになってしまうことがあります。そうすると、父親を定めるための手続や嫡出否認の手続等、家庭裁判所の手続の利用が不可避となり、その場合、弁護士の力が必要となります。

弁護士法人ALGには、家事事件に精通した経験豊富な弁護士が揃っております。お悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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保有資格弁護士(愛知県弁護士会所属・登録番号:41560)

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