協議離婚の進め方を詳しく解説!事前準備や話し合う内容は?

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

離婚したいと思ったら、まずは当事者間で話し合い、お互いの合意によって離婚する、協議離婚を目指すことから始めるのが一般的です。裁判所の手続を要さず、手軽に行えることから、離婚する方々の約9割(※2018年時点)が協議離婚によって離婚しています。

離婚方法のうち、最も利用されることの多い協議離婚ですが、実際にどのように進めていくのでしょうか?また、話し合いを行ううえで注意した方が良いことはあるのでしょうか?「協議離婚の進め方」をテーマにした本ページで、確認していきましょう。

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協議離婚を進める流れ

協議離婚の流れや進め方
  1. ①離婚することで合意
    夫婦が離婚に合意する必要があります。一方に離婚の意思がない、話し合いに応じない等で合意に至らない場合、他の離婚方法を検討する必要が出てきます。
  2. ②離婚条件を話し合う
    主に慰謝料、財産分与、婚姻費用、年金分割等、子供がいる場合には、親権(必須)、養育費、面会交流等の離婚条件を決める必要があります。
  3. ③決まった条件を離婚協議書にする
    話し合いで決めた離婚条件等、合意した内容を書面にした「離婚協議書」を作成します。離婚条件が守られず、裁判を起こす場合等に、合意内容を示す証拠として役立ちます。
  4. ④離婚協議書を公正証書にする
    離婚協議書を強制執行認諾文言付の公正証書で作成した場合、費用はかかるものの、より有効な証拠として扱われます。また、裁判を起こさずとも強制執行の手続をとることができます。
  5. ⑤離婚届を提出する
    離婚届は、届出人の本籍地の市区町村役場で受理されます。
    協議離婚の場合、離婚届には夫婦双方と証人2名の署名捺印が必要です。また、未成年の子供を持つ夫婦は、親権者を指定しなければなりません。

相手に離婚を切り出す

協議離婚を進めていくためにまず行うのが、相手に離婚を切り出すことです。離婚を決意したら、直ちに相手に伝えたいと思うかもしれませんが、何の準備もせずに離婚を切り出すことは、避けた方が良いといえます。相手の同意を得られずに協議離婚がなかなか進まなかったり、協議離婚することができたとしても、適切な離婚条件を取り決められず、離婚後に不利益を被るおそれがあったりするためです。

相手に原因があって離婚するのであれば、離婚原因となった相手の行為を立証する証拠を集めておく、離婚後の生活についてプランを考えておくといった、事前の準備が大切です。離婚を切り出す際は、離婚に向けて事前にしっかりと準備し、タイミングを見計らうようにしましょう。

離婚に合意したら協議離婚で話し合うべき離婚条件


  • 慰謝料:慰謝料は、相手の不貞行為やDV等の不法行為により、精神的な苦痛が生じた場合に請求することができます。詳しい内容は下記の各ページをご覧ください。
  • 財産分与:財産分与は、婚姻期間中に夫婦で築き上げた財産を、離婚の際に夫婦間で分け合うというものです。一方が専業主婦(主夫)の場合であっても、原則、2分の1の割合で分け合います。詳しい内容は下記のページをご覧ください。
  • 年金分割:年金分割は、厚生年金保険とかつての共済年金保険に限り、婚姻期間中の保険料納付実績を、夫婦の多い方から少ない方へ分割する制度です。詳しい内容は下記のページをご覧ください。
  • さらに詳しく
    年金分割のしくみ
  • 養育費: 養育費は、経済的に自立していない未成熟の子供がいる場合に、子供を監護する親が監護していない親に対して請求できる、子供を養育するのにかかる費用のことです。詳しい内容は下記のページをご覧ください。
  • 親権: 親権は、未成年の子供を監護・養育し、その財産を管理し、子供の代理人となって法律行為をする権利のことであり、同時に義務としての側面もあります。未成年の子供を持つ夫婦が協議離婚するには、いずれか一方を親権者として定める必要があります。詳しい内容は下記のページをご覧ください。
  • 面会交流:離婚時に親権を得られなかった親も、子供と面会交流する権利は有します。詳しい内容は下記のページをご覧ください。

話し合いが進まないときは弁護士が代理人となり交渉することができます

協議離婚することを望んだとしても、当事者間の話し合いでは、どうしても感情的になってしまい、なかなか話し合いが進まないこともあります。そのようなときは、弁護士に代理人となってもらい、相手と交渉してもらうという方法を検討してみてはいかがでしょうか。弁護士の意見を交えることで、相手も冷静になり、合意できる可能性があります。また、弁護士は、ご依頼者様にとって有利な離婚条件となるよう、相手との交渉にあたるため、不利な条件で協議離婚を成立させてしまうという事態を防ぐことができます。

協議離婚は、誰でも簡単に行える離婚方法ではありますが、話し合いがうまくいかなければ、解決までには時間がかかってしまい、長引く分ストレスは溜まっていく一方でしょう。精神的な負担を軽減するためにも、話し合いが進まずにお困りの方は、まずは弁護士にご相談ください。

離婚協議書を作成

離婚や離婚条件について合意できたら、取り決めた内容を書面にした「離婚協議書」を作成します。協議書の作成は義務ではありませんが、話し合って決めた内容が守られなかった場合に言った言わないの争いにならないよう、きちんと書面に残しておきましょう。

離婚協議書を公正証書にする

離婚協議書を強制執行認諾文言付の公正証書にした場合、費用はかかるものの、より有効な証拠として扱われます。また、離婚後に協議書の内容が守られないトラブルが発生したとき、裁判を起こさずとも強制執行の手続をとることができます。

離婚届を役所に提出する

夫婦間で合意に達したら、離婚届を提出します。離婚届は、夫婦の本籍地の市区町村役場で受理されますが、提出自体は、夫婦の本籍地の他、一方の所在地の市区町村役場でも構いません。ただし、一方の所在地の市区町村役場に離婚届を提出する場合には、夫婦の戸籍謄本が必要になります。

協議離婚の場合、離婚届には夫婦双方と証人2名の署名押印が必要です。また、未成年の子供がいる場合には、「未成年の子の氏名」の欄を記入し、親権者を指定しなければなりません。

離婚届を提出するタイミングに注意

離婚条件の取り決めは後回しにして、離婚に合意できたらすぐにでも離婚届を提出しようとすることは、リスクを伴います。親権については、未成年の子供がいる場合、必ず決めなければ離婚届は受理されませんが、その他の離婚条件については、特に取り決めをせずとも、記載に不備がなければ離婚届は受理されます。しかし、離婚成立後、相手に連絡がつかない等で、話し合いの機会を持つことすら困難になり、離婚条件の詳細について取り決めることができないおそれがあります。そのため、離婚届は、離婚条件についてもきちんと合意できてから提出するよう、提出のタイミングにご注意ください。

離婚に応じてくれない場合や協議離婚が決裂した場合はどうする?

一方に離婚の意思がない、離婚条件に折り合いがつかない等、事情により夫婦間の話し合いが整わず、協議離婚を成立させることができない場合もあります。その場合、以下のような方法を検討すべきでしょう。

別居する

別居することで、離婚について冷静に考える時間ができるため、再びきちんと話し合いをする場を設けることができる可能性があります。また、一定期間別居を継続することで、法律上の離婚理由として認められる場合があります。

別居中の生活費を心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、相手が負担すべき生活費は婚姻費用として請求することができます。

以上を踏まえると、別居は有用といえます。

離婚における別居や婚姻費用について、詳しい内容は下記の各ページをご覧ください。

離婚調停を申し立てる

話し合いが難航し、協議離婚成立の見通しが立たない場合には、協議離婚を断念し、離婚調停に移行することを視野にいれるべきです。調停も話し合いの場ではありますが、裁判官(または調停官)と調停委員で構成される調停委員会が仲介してくれるため、スムーズに話し合いを進められる可能性があります。また、調停委員を味方にできれば、調停委員が相手方を説得してくれること等が期待できます。

離婚調停についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

別居中やDV・モラハラがある場合の協議離婚の進め方

離婚を切り出す前に、すでに別居している場合や、相手からDVやモラハラを受けている場合等で、そもそも相手と直接会って話すことが難しいとき、どのように協議離婚を進めていけば良いのでしょうか?次項より解説していきます。

別居している場合

協議離婚で離婚成立を目指す場合、最終的に夫婦が離婚に合意できれば良いわけですから、話し合いの方法は対面のみに限られません。別居中で相手方の住居が遠方である場合等には、メールで話し合いをすることも可能です。メールの他にも、電話、LINE、手紙といった方法で話し合うことも可能であるため、ご自身の状況に合わせ、対面以外の方法を検討すると良いでしょう。

DVやモラハラを受けている場合

相手からDVやモラハラを受けている場合、離婚を切り出すことで、相手のDVやモラハラの行為が悪化し、最悪の場合には命の危機に瀕する事態ともなり得ます。離婚に向けて進めていくには、ご自身だけで対応しようとするのではなく、弁護士に依頼して代わりに相手と交渉してもらう、離婚調停を申し立てて調停委員会を介して話し合うといった方法をとることをおすすめします。

相手のDVやモラハラが原因の離婚について、詳しい内容は下記の各ページをご覧ください。

協議離婚を進める際の注意点

協議内容を録音しておく

1回の話し合いで合意に達すれば良いのですが、何回か話し合いの場を設けるケースは多いです。しかし、話し合う度に相手が言うことをコロコロ変えてきた場合、協議は難航してしまいます。そこで、協議内容を録音しておくことをおすすめします。相手が意見を変えてばかりでいたずらに協議が長引くことを防ぐのに役立つのはもちろん、離婚調停や離婚裁判に発展した場合に、証拠としても利用できます。

離婚届不受理申出をしておく

まだ話し合いがまとまっていないのに、相手に離婚届を提出されてしまう、というトラブルが発生することがあります。身勝手な行動ですが、役所の人からすると、そのような事情に気づけるはずもなく、記載に不備がなければ離婚届は受理されてしまいます。ですが、あらかじめ離婚届不受理申出をしておけば、離婚届が受理されてしまう事態は防げます。

離婚届不受理申出についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

不貞行為やDV等の証拠を出すタイミング

相手の不貞行為やDV等が原因で離婚したいと思っても、相手が「そんな事実はない」と否定してくることがあります。そこで、離婚原因となった相手の行為を立証する証拠の存在が重要になってきます。

とはいえ、証拠を出すタイミングには注意が必要です。最初から証拠を突き出して、ご自身の手の内を見せてしまっては、その後の話し合いを有利に進められなくなるおそれがあります。また、一気にすべての証拠を出すことも、いざというときの切り札をなくし、交渉の余地を残せなくなってしまうので、避けた方が良いでしょう。証拠を出す際は、相手の言い分をしっかりと聞きながら交渉し、言い逃れができないようなタイミングを見計らっていくことがポイントです。

子供への影響を考慮する

協議離婚を冷静に落ち着いて進められれば良いのですが、離婚問題についての話し合いです。どうしても感情的になり、言い争いになってしまうことも考えられます。両親のそんな姿を目にした子供に、良い影響など与えられるはずがありません。「まだ幼いから大丈夫だろう」というように決めつけないでください。子供の気持ちは本人にしかわかりません。子供が学校でいない時間帯に協議を行う等、子供への影響を考慮したうえで協議離婚を進めていくべきでしょう。

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協議離婚の進め方に関するQ&A

Q:

協議離婚を進めるのではなく、いきなり離婚調停をすることはできますか?

A:

可能です。裁判所は、協議をしたことを調停申立ての条件としていません。むしろ、協議に応じないと事前に想定できる相手の場合、協議を経ずに、いきなり離婚調停を申し立て、相手を裁判所に呼び出すことで、離婚の話し合いを始めることができるかもしれません。ただし、相手としては、過料に処せられるおそれはあるものの、裁判所の呼び出しに応じないこともできますので、相手の態度によっては、調停手続でも離婚の話し合いを始められないこともあります。

Q:

離婚届を提出した後に行う手続には、どのようなものがありますか?

A:

婚姻時に姓を他方配偶者の姓に変更している場合は、離婚届を提出した後、姓を旧姓に戻すか(復氏 ※こちらが原則です。)、そのまま元配偶者の姓を続用するか(婚氏続称)を決めることができます。また、姓を旧姓に戻すケースでは、結婚前の元の戸籍に戻るか、新しく戸籍を作るかも、決めることが可能です。

さらに、離婚後お子様の親権を持つ方で、かつ、お子様と姓を異にする場合は、お子様の事情を考慮したうえで、ご自身と同じ姓に変更する手続をすることができます。なお、この手続は裁判所で行う必要があります。

Q:

協議(話し合い)の際、第三者の立ち会いは必要ですか?

A:

当事者同士で冷静に話ができそうにないので第三者に居てほしい、ということであれば必要ですが、当事者(の一方)が、その第三者を利用して自身の意図する方向に話を持って行こうと画策することもあるため、第三者の選択には注意を払わなければなりません。弁護士は、そのような画策にも対抗でき、かつ公平に話し合いを進めることができるので、かかる協議の立会人としては適切といえます。

協議離婚を適切に進められるか不安な場合は弁護士にご相談ください

協議離婚は、当事者間の話し合いで離婚を成立させる方法です。裁判所に申し立てる手間や費用はかからないため、手軽に利用することができます。しかし、揉めてしまい、なかなか意見がまとまらなければ、離婚問題は一向に解決しなくなってしまいます。また、たとえ協議離婚することができたとしても、気づかぬうちにご自身にとって不利な条件で離婚を成立させてしまうケースもあります。

協議離婚を適切に進められるか不安な方は、まずは弁護士にご相談ください。弁護士なら、どのように協議離婚を進めていけば良いのか、個別の状況に合わせてアドバイスすることができます。また、相手と直接やりとりすることに懸念があっても、弁護士はご依頼者様の代わりに相手と交渉することが可能です。

離婚問題の早期解決を図るため、そして有利な条件で協議離婚を成立させるためには、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。夫婦で話し合って円満に離婚できるに越したことはありません。ですが、不安を抱えながら離婚を進めていくのは、後に不利益を被る事態を招くおそれがありますし、精神的にも負荷がかかることでしょう。協議離婚の進め方に関するお悩みは、離婚問題を解決してきた経験が豊富な弁護士にお任せください。

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