養育費の回収方法

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

これから養育費について話し合おうとしている方、養育費の支払いについて合意して養育費を支払ってもらっている方、養育費を支払うと約束したにもかかわらず養育費を受け取れていない方など、様々な方がいらっしゃいますが、養育費を支払うと約束していたにも関わらず養育費が未払いになったときに、養育費を回収するには、実際にどのような手続きが必要なのかについて知っておく必要があるでしょう。

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養育費の回収方法は大きく分けて二つ

養育費が支払われなくなったときに、未払い養育費を回収する方法は細かい手続きを説明すれば様々ありますが、大きく分けると二つしかありません。

それは、義務者に任意で支払ってもらう方法と法律の手続きにより強制的に回収する方法です。

任意の回収方法

任意の回収方法は、①交渉②調停③履行勧告④履行命令などがあります。

ただ、現状、養育費をもらっている世帯がわずか24%であるという統計上の数字からしても、夫の自主的な支払いや任意での支払いを求めても、実効性が低いということを裏付けている可能性があります。

下に説明するように、養育費の強制執行は強力であり、任意での支払いに任せるよりも法律所の手続きにより強制的に支払ってもらうことが現実的だと考えられます。

なお、養育費の任意の回収方法については、養育費の任意の回収方法のリンクをご覧ください。

養育費の強制執行方法

「預金の差押え」「給料の差押え」など、「差押え」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

差押えは約束した金銭が支払われない場合、強制執行をするための入り口になるものと考えてください。

養育費の強制執行をするにあたり、最も実効性が高い方法が、預金の差押えと給料の差押えです。

特に、養育費の未払いの場合に「給料の差押え」は、とても強力な手続きになっていますので、積極的に活用すべきです。

養育費の強制執行をするために必要なものは?

養育費の強制執行をするために必要なものとして、いわゆる「債務名義」が必要となります。この債務名義を取得するのが、強制執行をする場兄に皆さんにとって一番のハードルになっているでしょう。

養育費における債務名義とは、

  • ①養育費についての公正証書による合意
  • ②調停・審判・裁判等の裁判所の手続きで決定された調書

のいずれかになります。

養育費の強制執行を行ううえで、債務名義が必ず必要になってきますので、離婚の際はできる限り養育費について公正証書で合意しましょう。

※なお、公正証書で合意をする場合は、強制執行認諾文言をつける必要があるので注意が必要です。

預金口座の差押え

相手方の預金口座が分かっている場合には、預金口座を差し押さえます。

預金口座を差し押さえると、差押え時に入金されていた預金を銀行は払い戻せなくなりますので、相手方も預金からお金を引き出せなくなります。

預金口座を差し押さえるには、裁判所に強制執行の申し立てをする必要がありますが、その際に、相手方名義の「銀行の名前」と「支店名」を明らかにする必要があります。

(口座番号や普通預金・定期預金かなどの情報は必要ありません。)

ただし、預金の差押えは、差押え時に入金があったものだけが対象になるので、その後に入金されたものは対象になりません。相手方の滞納額が多く、滞納額を一括で支払ってもらう可能性が低い場合や、相手方が自営業者などでサラリーマンなどの給与所得者ではなく検討すべきでしょう。

離婚後の銀行口座なんてわからないという方へ

銀行口座の調査がより強力にできるようになりました。

今までは、銀行や支店名が分からず強制執行ができないという相談が多くありましたが、預金の調査方法が次の2点で新設・拡充されました。

  • 預貯金債権等に関する情報取得手続きの新設
  • 財産開示手続きの拡充

預貯金債権等の第三者からの情報取得手続き

強制執行をするための目的で第三者に情報を開示することを命令し強制する手続きがありませんでした。昨今、個人保護の観点からほとんどの法人や自治体が回答を拒絶するようになったことから、調査も難航し、強制執行ができず泣き寝入りするしかないというケースが多発していました。

そこで、裁判所に対して申立てをする必要はありますが、金融機関等(銀行・信金・農協・証券会社等)に対し、裁判所から情報提供を命令し金融機関等から直接回答を得ることができるようになりました。これにより、飛躍的に金融機関の調査が容易になることが予想されます。

財産開示手続きの拡充

これまでも、相手方を裁判所に出頭してもらい、財産状況について聞き取りをして開示を要求する手続き(財産開示手続き)が存在しました。

しかし、公正証書での支払いを約束をしただけでは、財産開示手続きが利用できず、さらに、相手方が裁判所に出頭しなかったり、仮に出頭して嘘をついたとしても罰則が極めて軽微であり、実際にはこの手続きが利用されることはほとんどありませんでした。

令和2年4月1日以降は、公正証書で強制執行できる場合にも財産開示手続きが可能となり、さらに、相手方が不出頭、虚偽陳述をした場合には、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金といった、刑事罰が科されるようになり、その結果財産開示手続きの実効性が上がることが期待されます。

給料の差押え

相手方がサラリーマンなどの給与所得者である場合に、毎月給料を差し押さえることができます。給料を差押えをすれば、給料から税金や社会保険料などを引いた残額の2分の1までの範囲を差押えすることができます。

さらに、養育費については、一度給料を差し押さえると、将来の養育費分も差し押さえることができるため、一度差押えをすると、相手方が退職するまで継続的に養育費が会社から支払われるようになります。

そのため、給料が差し押さえられたとたんに、相手方がびっくりしてしまい「このままでは生活できない」などと慌てて、差押えをやめるように交渉してほしいという依頼もよくあります。

それくらい給料の差押えは強力なので、有効に活用すべきです。

相手方の職場が分からなくても調査できます

離婚後に相手方とコミュニケーションが取れていないと、相手方が職場を変えると通常はわかりません。給料の差押えの一番の壁は相手方の職場を特定することです。

そのため、職場を調査するために、高い費用を出して探偵に尾行をしてもらうという方法がとられることが多くありました。

しかし、令和2年4月1日以降、裁判所に申立てをする必要はありますが、第三者からの情報取得手続きにより、市町村や年金機構に情報提供を求めることにより、職場を開示することが可能となりました。

養育費の強制執行

以上のとおり、養育費は債務名義さえあれば強制執行により未払いの養育費を回収できる可能性がぐーんと上がりましたので、積極的に強制執行を活用すべきだということがお分かりになったのではないでしょうか。

協議離婚で公正証書による合意がない場合

離婚の際にできる限り揉めたいというのが人情なので、養育費の合意について公正証書を作成していない人は多くいると思います。

公正証書の作成や調停の調書を作成していない人も諦めないでください。

離婚後も養育費が支払われていなければ、家庭裁判所に調停の申立てをして養育費を核とするための債務名義を取得することが可能です。

実務上、養育費は家庭裁判所に調停を申し立てた月から認められることがほとんどです。

そのため、養育費がもらえずどうしようと悩まれている方は、すぐに弁護士にご相談ください。

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