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姑のモラハラを理由に離婚できるか

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

嫁姑問題は昔からメディアに取り上げられるほど、結婚に伴う問題のひとつとして広く認知されてきましたが、昨今、姑から嫁(婿)に対する嫌がらせは「モラハラ」のひとつとして捉えられるようになりました。

「配偶者のモラハラ」を理由とする離婚が認められるのは、他の記事でも説明するとおりですが、はたして「姑のモラハラ」を理由として離婚することはできるのでしょうか。

この点、「家制度」を前提としていた旧民法では、配偶者の父母からの虐待や重大な侮辱を離婚原因として認めていました。しかし、現在では家制度は廃止されており、夫婦は独立した世帯として扱われるため、現行の民法上、離婚理由は夫婦間の問題に限られています

本記事では、こうした背景を踏まえながら、「姑のモラハラ」を理由とする離婚の可否や、離婚するための方法、慰謝料請求の可否といった、皆様が気になるであろう問題について解説していきます。参考になれば幸いです。

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姑によるモラハラの具体例

姑によるモラハラには様々なタイプがあります。以下、主なモラハラの具体例を挙げたのでご覧ください。

過干渉

  • 夫婦の関係や子育てに過度に口を出す
  • 監視するように、逐一嫁(婿)の行動を確認している
  • 嫁(婿)が言うとおりに振る舞っても理不尽に文句を言う

家族の一員として認めない

  • 会話中、嫁(婿)だけを無視する
  • 嫁(婿)の分の食事を用意しない

嫁(婿)が孤立するよう周囲に働きかける

  • 息子や娘に嫁(婿)の愚痴をこぼしたり、周囲に悪い噂を流したりする
  • 子供(孫)に嫁(婿)の悪口を言う

姑からのモラハラは離婚理由になるのか

まず、協議離婚と調停離婚は夫婦の合意によって成立するため、夫婦双方が合意さえすれば、離婚の理由を問わずに離婚が成立します。

これに対して、裁判離婚の場合は、民法が定める離婚理由(法定離婚事由)がなければ成立しません。民法上、姑のモラハラは明示の離婚原因として規定されていないため、姑のモラハラが「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する場合に限り、離婚することができるものと考えられます。

離婚方法によって、成立するために必要な条件が異なります。詳しくは下記の各記事をご覧ください。

さらに詳しく
協議離婚とは
さらに詳しく
離婚調停の準備と流れ

離婚できるケース

具体的に、どのような場合に、姑のモラハラが「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し得るのかというと、次の2つのようなケースです。

  • 夫(妻)が姑のモラハラを黙認していた
  • 夫(妻)が姑と一緒になって妻(夫)にモラハラをしていた

このような場合には、「夫婦関係が破綻している」として、離婚が認められる可能性があります。つまり、夫(妻)がどのような対応をしていたかが、離婚できるか否かの判断で重要になるということです。

離婚が難しいケース

姑のモラハラが「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当せず、離婚が難しいケースとしては、次のようなものが考えられます。

  • 夫(妻)がモラハラをする姑に注意していた
  • 夫(妻)がモラハラをされた妻(夫)をフォローしていた

このように、夫(妻)の対応によっては、「夫婦関係が破綻していない」、または「関係を修復できる余地がある」として、離婚が認められない可能性が高いと思われます。

経験豊富な弁護士がアドバイスさせていただきます

原則として、姑のモラハラだけを理由に裁判で離婚することは難しいと考えられています。また、裁判では、姑にされたモラハラや、夫(妻)の対応の詳細を事細かに説明し、証明する必要がありますが、これには大変な労力がかかります。一方、協議や調停による離婚では離婚理由が問われないため、相手を説得できさえすれば、離婚することができます。

そうは言っても、離婚を渋る相手を説得するのも一筋縄ではありません。この点、協議や調停の前に弁護士に相談してアドバイスを受ければ、説得するためのコツやポイントを知ることができます。スムーズに離婚の話し合いを進め、協議や調停の段階で離婚するためにも、ぜひ一度弁護士にご相談ください。

モラハラを理由とする離婚裁判では証拠が必要

モラハラは、言葉や態度によって精神的に追い詰める行為ですから、身体的な暴力とは異なり、証拠が残りにくいという問題があります。しかし、モラハラを理由とする離婚裁判では証拠が必要なので、姑にされたモラハラ行為や、それに対する夫(妻)の対応等がわかる証拠を集めなければなりません。
具体的にどのようなものが証拠となるのか等、詳しくは下記の記事をご覧ください。

姑のモラハラについて慰謝料は請求できるのか

姑のモラハラについて、立証されれば姑に対する慰謝料請求が認められる可能性があります。

しかし、「姑が原因で離婚することになってしまった」と裁判所に訴えても、これを認定して離婚に関する慰謝料請求を認めてくれる可能性は低いでしょう。もっとも、度を越したモラハラによって夫婦関係を破綻させたと証明できるような場合には、離婚に関する慰謝料請求が認められる可能性があります。

また、姑と妻(夫)の問題について、夫(妻)が解決するべく努めなかった場合には、夫(妻)に対して慰謝料を請求することが可能です。

姑から「孫の親権は渡さない」と言われたら

姑と対立して離婚する場合、子供(姑にとっては孫)を手放したくない姑と、子供の親権について揉める場合があります。しかし、親権者になれるのは、父母のどちらかだけであり、祖母である姑が親権を獲得することはできません。親権については、あくまで父母の間で話し合うことになります。

なお、日本では、母親である妻が、親権争いにおいて有利になる傾向にあります。詳しくは下記をご覧ください。

離婚に向けて別居するという手段も

同居している姑からモラハラを受けている場合には、同居という逃げ場のない環境が、姑のモラハラを助長している可能性があります。そこで、姑がモラハラをすることができない場所まで避難し、別居をすることをお勧めします。たとえ夫(妻)が離婚に反対していても、長期間(一般的には5年以上)別居している状態が続くと、婚姻関係の継続が難しいと考えられ、裁判で離婚が認められる可能性が高くなります。

また、親権を獲得したい場合には、事前の準備が大事になるため、別居する前に弁護士に相談することをお勧めします。

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姑からのモラハラに関するQ&A

Q:

姑からのモラハラが原因で離婚しました。子供の面会交流に姑も同席したいと言っているのですが、拒否することは可能ですか?

A:

面会交流は、離れて暮らす親(非監護親)と子供とが交流することを目的としているものです。そのため、祖父母が直ちに子供との面会交流を要求できるものではなく、姑の同席について応じなければならないものではありません。したがって、同席を拒否するという選択肢もあると考えられます。

面会交流の拒否については、下記のページもご参考にしてください。

面会交流を拒否する方法と理由なく拒否したときのリスク
Q:

姑のモラハラが原因でうつ病になりました。うつ病は離婚理由として認められますか?

A:

上記のとおり、姑のモラハラを原因とする離婚については、夫(妻)がモラハラを黙認していた場合や、夫(妻)がモラハラに加担していた場合が考えられます。モラハラが原因でうつ病になったとのことですが、これは、うつ病になるほどひどいモラハラがあったという、一つの証拠になり得ると考えられます。したがって、モラハラを原因として、ご自身がうつ病に罹患したということを主張・立証でき、かつ、姑のモラハラに対する夫(妻)の対応によっては、離婚原因として認められる可能性があります。

弁護士が介入することで早期解決が期待できます

確かに、結婚も離婚も夫婦の問題です。しかし、配偶者の親族とまったく関わらずに結婚生活を続けていくことは困難でしょう。モラハラをするような姑であっても、完全に関係を断ち切ることは難しいのが現実です。そして、姑からモラハラを受けているというだけでは、裁判で離婚が認められる可能性は低いという現状があります。

もし姑等、義家族との人間関係でお悩みのことがありましたら、家族の問題や離婚問題を専門とする弁護士への相談をご検討ください。親族間の問題も、弁護士が介入することで早期解決することが期待できます。特に、離婚について、書類の用意から交渉まで一連の手続きを当事者に代わって行うことができるのは、弁護士だけです。姑のモラハラを理由とする離婚をはじめ、姑や夫(妻)への慰謝料請求をお考えの方は、ぜひ一度弁護士にご相談ください。

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