離婚調停を欠席するとどうなる?本人の欠席や相手が呼び出しを無視した場合

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates 執行役員

夫婦間の話し合い(協議)では離婚できそうにない場合は、「離婚調停」を行います。離婚調停では、家庭裁判所の調停委員を通して話し合っていくため、基本的に当事者本人が家庭裁判所に出向く必要があります。

しかし、仕事や家庭の事情から出席するのが難しい方もいるでしょう。また、離婚したくないから欠席したいと思うこともあるかもしれません。

そこで気になるのが、「離婚調停を欠席するとどうなるのか?」という点かと思います。呼び出しを無視して欠席した場合のデメリット、やむを得ず欠席する場合はどうしたらいいのか、相手が来ない場合の対処法なども含めて、本ページで詳しく確認していきます。

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離婚調停を欠席したら不利になるのか?

離婚調停を欠席しても、1回程度であれば不利になることはないでしょう。ただし、その際は家庭裁判所に事前に連絡しておくことを忘れないでください。連絡もなしに無断で欠席すると、過料が科されるなどの不利益を被るおそれがあります。

離婚調停は、家庭裁判所が業務を行う平日の日中に開かれます。そのため、出席しようにも仕事や子育てなどで時間がとれず、欠席せざるを得ない方もいるかと思います。そのような場合には、早めに欠席の連絡を入れておきましょう。あるいは、裁判所に期日変更の申請をしてみるという方法もあります。やむを得ず欠席する場合の対応については、後ほど詳しく解説します。

離婚調停についてもっとよく知りたいという方は、下記のページをご覧ください。

呼び出しを無視して欠席し続けた場合のデメリットとは?

家庭裁判所からの呼び出しを無視し、離婚調停を欠席し続けることにはデメリットがあります。例えば、次のようなことです。

  • 裁判官や調停委員の心証が悪くなる
  • 5万円以下の過料が科される可能性がある
  • 親権獲得が難しくなるおそれがある
  • 調停不成立となり、離婚争いが長期化する
  • 経済的負担が増える

それぞれのデメリットについて、詳しく確認していきましょう。

裁判官や調停委員の心証が悪くなる

呼び出しを無視して何度も離婚調停を欠席していたら、「ルールを守らない人」「自分勝手な人」などと思われ、裁判官や調停委員の心証は悪くなってしまうでしょう。

裁判官や調停委員は中立な立場ではありますが、「正当性がある」と思った方の意見に沿うよう、調停を進めることもあります。仮にあとから調停に参加したとしても、無断欠席を続けた人の意見に味方してくれることは考えにくいです。

離婚調停の内容は、離婚裁判を行うことになったとき、裁判所の判断に影響してくる場合もあります。したがって、裁判官や調停委員の心証を良くするに越したことはないのです。

下記のページでは、《調停委員》に着目して詳しく解説しています。調停委員と話すときのポイントなども紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

5万円以下の過料が科される可能性がある

離婚調停の呼び出しを無視していると、「裁判所に出頭するように」と家庭裁判所から書面や電話などで促されることがあります(これを“出頭勧告”といいます)。この出頭勧告も無視し、正当な理由もないのに離婚調停を欠席し続けた場合には、5万円以下の過料が科される可能性があります。

実際のところ過料が科されるケースは少ないようですが、裁判所の判断によるので、呼び出しを無視することは避けるべきです。

親権獲得が難しくなるおそれがある

離婚調停を欠席し続けていることは、裁判所の親権の判断に悪影響を及ぼしかねません。場合によっては親権獲得が難しくなるおそれもあるでしょう。というのも、離婚調停を欠席し続けていると、「そもそも話し合う気がなく、子供に関する問題にも無関心」などと思われ、親権者にはふさわしくないと、マイナスのイメージを持たれてしまうことが懸念されるからです。

離婚裁判になった場合、親権をどちらが持つかを裁判所が判断することになります。そのときには、これまでどちらが主に子供の世話をしてきたか、現在の子育ての状況など、様々な事情が考慮されるため、調停での態度も影響してくる可能性があります。

親権についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

調停不成立となり長期化する

離婚調停を欠席し続けていると、結果的に離婚争いが長期化することになるでしょう。

どちらかが欠席続きの調停は、不成立で終了することになります。すると、相手方からは「離婚裁判」を起こされる可能性が高いです。“裁判”ともなると、終了までに平均して1年以上かかってきますので、長期化することが想定できます。

また、調停とは異なり、裁判では夫婦の合意は必要ありません。離婚の認否や離婚条件などは、すべて裁判所の判断に委ねられます。そのため、調停だけでなく裁判をも無視して欠席し続けた場合、裁判所は欠席した側の意見を聞くことができませんから、出席した側の主張に沿った判決が下され、欠席した側にとって不利な結果になる可能性もあるのです。

離婚調停の不成立や、離婚裁判の流れについては、下記の各ページで詳しく解説しています。こちらもぜひ参考になさってください。

経済的負担が増える

離婚調停を欠席し続けたことで離婚裁判に発展した場合、裁判には費用(訴訟費用)がかかります。訴訟費用は、裁判所が判決を下す際に指定された負担割合に応じて支払う必要が生じます。

また、離婚が成立するまでの間は、婚姻費用を夫婦で分担していかなければなりません。婚姻費用とは、家族が生活していくためにかかる費用のことで、一般的には収入の多い方が少ない方に支払います。婚姻費用を支払う側になっていた場合、離婚裁判を行うことになって離婚が成立するまでの期間が長引けば、その分婚姻費用の負担を負い続けなければなりません。

このように、離婚調停を欠席し続けていると、経済的負担が増えてしまうこともあるので、デメリットの一つとしてよく覚えておきましょう。

《婚姻費用》についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

やむを得ず離婚調停を欠席する場合は?

離婚調停が開かれる平日の日中は、仕事や家事で忙しかったりして、なかなか時間がとれない方もいるかと思います。このように、やむを得ず離婚調停を欠席する場合にはどうしたらいいのでしょうか?詳しくみていきましょう。

早めに欠席の連絡をする

どうしても離婚調停に出席できないときは、家庭裁判所に電話をかけ、早めに欠席の連絡をしましょう。何の連絡もせず当日無断で欠席してしまうと、たとえ1回の欠席でも不利益を被る事態になりかねません。必ず事前に連絡をいれておいてください。

連絡する際は、あなたの名前と調停の事件番号を伝え、欠席する旨を伝えます。欠席理由について詳しいことは聞かれませんので、「仕事で都合がつかないから」などでも構いません。本当は出席したいけど、やむを得ず欠席しなくてはならないことが伝わるようにしましょう。

なお、事情によっては代理人(弁護士)のみの出席で調停を進めてもらえる場合もあります。代理人のみの出席を希望するときは、事前に家庭裁判所に連絡し、その旨を相談してみましょう。

調停期日の変更を申請する

離婚調停への出席が難しいときは、調停期日の変更を申請するという方法も検討してみるといいでしょう。

具体的には、「期日変更申請書」を家庭裁判所に提出して行います。裁判官と調停委員のスケジュールや調停室の空き状況などにもよるので、必ずしも認められるわけではありませんが、場合によっては日程を変更してもらえることもあります。

特に初回の調停期日は、申し立てられた側からすると予定が合わないという事態は比較的起こりやすいかと思います。初回の調停期日は、通常、裁判所と申立人の都合だけで決められてしまうからです。

直前では変更してもらいにくくなってしまうので、出席できそうにないとわかったときは、なるべく早く調停期日の変更を申請しましょう。

離婚調停に相手が来ない場合の対処法

離婚調停に相手が来ない場合、早く離婚したいと望む申立人としては、話し合いが進まず困ってしまいます。何らかの事情があってやむを得ず欠席しているならまだしも、理由もわからず無断で欠席しているとき、離婚調停に出席してもらえるようにするには、次のような対処法を検討してみましょう。

  • 手紙を送付して出席を促す
  • 離婚調停を欠席するとどのようなデメリットがあるのかを伝える
  • 家庭裁判所に出頭勧告を出してもらう

こうした方法をとっても相手が出席せず、調停不成立で終わったら、最終手段として「離婚裁判」を行うことになります。なお、相手がどこにいるのかわからない場合、そもそも離婚調停を申し立てることはできませんが、離婚裁判なら、「公示送達」によって裁判を進めていける可能性があります。

公示送達とは、いつでも訴状等の書類を交付する旨を裁判所の掲示板などに掲示し、2週間経つと相手方に送達したとみなす送達方法のことです。相手方の所在が不明な場合など、通常の送達方法では送達できない場合にのみ利用できます。

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離婚調停の欠席に関するQ&A

Q:

弁護士が代理人として調停に出席していれば、本人は欠席しても問題ないですか?

A:

基本的に、離婚調停には代理人の弁護士だけではなく、当事者本人の意思を確認する必要があるため、当事者本人の出席も必要です。

離婚は本人の意思を尊重して決めるべきものであり、代理になじまないと考えられていることが、本人の出席が求められる理由の一つに挙げられます。

ただし、やむを得ない事情がある場合(例:病気など)には、調停の成立時などを除いて、代理人のみの出席でもいいとされるケースもあります。とはいえ、単に仕事で忙しいからといった理由だけでは認められるのは難しいでしょう。

なお、遠方に住んでいて出席が難しいこともあるかと思います。そのような場合、弁護士を代理人につけているなら、弁護士の事務所と裁判所を電話会議システムで繋ぎ、弁護士の事務所から参加して調停を進めるという方法もあります(※調停の成立時には利用できません)。

Q:

離婚調停を欠席する代わりに、内容を書面にまとめて裁判所へ送付することは可能ですか?

A:

ご自身の意見を書面にまとめて裁判所へ送付することは可能ですが、離婚調停を出席したことにはなりません。

書面の提出によって、あなたの意向はある程度相手に伝えられるかもしれませんが、書面だけでは話し合いは進みません。調停を成立させるためには、きちんと出席し、調停委員を通して相手と話し合う必要があります。

Q:

初回期日の当日に体調不良で欠席した場合、調停で不利になりますか?

A:

きちんと裁判所に連絡しておけば、初回期日の当日に体調不良で欠席しても、それだけで不利になることはありません。

期日の当日に欠席しなければならない事情が発生したときは、家庭裁判所に電話し、欠席する旨を伝えてください。無断で欠席してしまうと、たとえ欠席理由がやむを得ないものだったとしても、不利益が生じるおそれがあるので、必ず連絡をいれましょう。

Q:

欠席し続けることで離婚調停を拒否できるのでしょうか?

A:

離婚調停を欠席し続ければ話し合いようがありませんので、夫婦双方が合意することで成立となる調停は不成立で終わり、結果として離婚調停を拒否することができます。

しかし、これで離婚せずに済んで一安心……というわけにはいきません。相手は離婚を望んでいますから、次なる手段として「離婚裁判」を起こしてくる可能性が高いといえます。

離婚裁判では、どちらかが欠席し続けようとも、裁判所が「離婚するべきだ」と判断したら、離婚できてしまいます。また、離婚調停を無断欠席していた場合、離婚裁判に出席したとしても、調停での態度が不利に働く可能性があります。離婚したくないと思うなら、離婚調停に出席してきちんと自分の思いを伝えるようにしましょう。

離婚調停の欠席に関するお悩みは、弁護士にご相談ください。

仕事や家庭の都合などで、やむを得ず離婚調停を欠席するときは、必ず事前に家庭裁判所に連絡を入れておきましょう。無断で欠席すると、不利益が生じるおそれがあります。また、何らかの理由があって調停に出席したくない方もいるかと思いますが、やはり無断での欠席は避けるべきです。

おひとりで離婚調停に出席するのが不安な場合は、弁護士に依頼すれば、調停に同席してもらい、サポートを受けることができます。また、事情によっては、弁護士が代理人となり、代理人のみの出席が認められるケースもあります(※調停成立時などは除く)。

離婚調停の欠席に関してお悩みがあるときは、まずは弁護士にご相談ください。ご状況に合わせて適切にアドバイスし、最善の解決に導けるよう尽力いたします。

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