年金分割の合意分割

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

「年金分割制度」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。

年金分割制度とは、離婚する夫婦が受け取るそれぞれの厚生年金部分について、不平等を解消するように調整する制度です。

この年金分割制度には「合意分割」と「3号分割」の2種類がありますが、本記事では、合意分割制度に焦点を当て、制度の内容や注意点、手続きの方法等について解説します。

年金分割制度そのものについては以下の記事をご覧ください。

さらに詳しく
年金分割のしくみ

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

お電話でのご相談受付

0120-979-164

24時間受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

年金分割の合意分割とは?

合意分割とは、厚生年金保険料を多く納める配偶者の納付実績を、離婚する夫婦の合意又は裁判手続きによって決めた按分割合で分割し、他方の納付実績に加える制度です。なお、夫婦間の公平を図る制度であるため、按分割合は、最大で2分の1までとされています。

なお、平成19年4月1日から施行された制度ですが、3号分割と異なり、その対象には施行前の婚姻期間における保険料の納付実績も含みます。

合意分割をするために必要な要件

合意分割をするためには、次の要件を満たす必要があります。

  • 婚姻期間中の厚生年金保険の納付記録があること
  • 平成19年4月1日以降に離婚、または内縁関係を解消していること
  • 当事者双方の合意又は裁判手続きにより按分割合を決めたこと ※2分の1以内
  • 請求期限を徒過していないこと ※原則として離婚日の翌日から2年

分割の割合をどのように決めるか?

合意分割の按分割合は、原則として離婚する夫婦の合意によって決められます。ただし、合意が難しい場合には、家庭裁判所に調停や審判を申し立て、裁判所の決定に委ねることになります。

合意分割を考えたら、まずは「情報通知書」の請求手続きをしましょう

合意分割の請求に向けて、「年金分割のための情報提供請求書」を年金事務所に提出し、「情報通知書」を取得しましょう。

情報通知書には、按分割合をはじめ、年金分割の請求に必要な情報が記載されているので、これに基づいて話し合いを進めることになります。

按分割合とは?

按分割合とは、年金分割の対象となる期間における、当事者2人の標準報酬額(保険料納付額)の総額に対する、分割を受ける側が分与され得る持分をいいます。按分割合の範囲は、①分与を受ける側の元々の持分が減少しないようにすること、②分与をする側の標準報酬額が、分割を受ける側の標準報酬額を下回らないようにすることといった2点に配慮して決められます。

なお、按分割合を2分の1以上にすることはできません。

合意分割の話し合いが進まないときは弁護士への相談がお勧めです

合意分割を受けるためには、相手方に合意してもらう必要がありますが、離婚するほどに関係が悪化している相手から合意を得たり、書類作成の協力を得たりするのは難しいかもしれません。その場合、裁判所の手続きを利用することになりますが、調停や審判は煩雑な手続きですし、自力で進めるには手間がかかります。

そこで、弁護士の出番です。弁護士は、代理人として依頼者に代わって相手と話し合い、必要書類の準備といった諸手続きを進めることができます。また、話し合いによる合意が難しければ、依頼者に代わって調停や審判手続きを進めます。弁護士は、当事者の関係性に応じてより進めやすい方法を選択し、年金分割の請求を進められます。当事者同士で年金分割の話をしたくない、または話ができない場合には、弁護士へのご相談、ご依頼をご検討ください。

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

お電話でのご相談受付

0120-979-164

24時間受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

合意分割の手続きの流れ

合意分割は、以下の流れに沿って請求します。

  1. ①「年金分割のための情報提供請求書」を提出し、「情報通知書」を受け取る。
  2. ②通知書の情報を基に、話し合い又は裁判所の手続きで「按分割合」を決定する。
  3. ③後述する必要書類を年金事務所に提出し、合意分割請求(標準報酬改定請求)を行う。
  4. ④「標準報酬改定通知書」を受け取る。

提出する書類によっても、必要な手順は異なります。年金分割の手続きについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

さらに詳しく
合意分割の手続き方法

合意分割を考える際の注意点

対象となる年金

年金分割は、厚生年金の保険料部分を対象とします。年金分割の対象とならない年金もあるので、注意が必要です。詳しくは下記の記事をご覧ください。

対象となる期間

婚姻期間のうち、対象となる年金に加入していたすべての期間です。(平成19年4月1日以降に離婚した場合、それ以前の婚姻期間についても分割の対象となります)

手続きの期限

年金分割の請求期限は、離婚日の翌日から数えて2年間です。なお、離婚後に元配偶者が亡くなった場合は、亡くなった日から1ヶ月以内に短縮されます。

また、例外的に、請求期限が到来する前に調停や審判を申し立て、期限の直前もしくは期限後に結果が確定した場合には、調停成立または審判確定の日から1ヶ月間以内までに延長します。

さらに詳しく
年金分割の請求期限

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

お電話でのご相談受付

0120-979-164

24時間受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

合意分割に関するQ&A

Q:

合意分割は拒否できますか?

Q:

3号分割の手続きをした後に、合意分割も可能だったことがわかりました。追加で手続きは可能ですか ?

A:

3号分割は、平成20年4月1日以降の婚姻期間を対象として適用される制度ですので、それ以前については、たとえ第3号被保険者であったとしても合意分割しか請求できません。したがって、3号分割の手続きをしても、平成20年3月以前については年金分割をしていないことになります。そのため、年金分割の請求期限(離婚日の翌日から2年以内)を迎える前までに、その部分について、合意分割の請求する必要があります。

Q:

公正証書に財産分与はしないことを明記しています。離婚後、相手から合意分割したいと言われていますが、応じるべきでしょうか?

A:

財産分与と年金分割は別の制度です。離婚時に財産分与をしない旨の合意をしていたとしても、離婚した日の翌日から2年以内ならば合意分割の請求を行うことは可能であり、合意分割に応じるか否か回答する必要があります。仮に合意しない態度をとった場合、相手方は家庭裁判所に合意分割のための調停手続き又は審判手続きを進めていくので、応じるか否かの判断はご質問者様が決めて良いでしょう。

なお、離婚時に合意分割をしない旨の合意を取り交わすことが可能であり、このような合意を取り交わした後ならば合意分割に応じる必要はありません。ただし、3号分割はこのような合意ができませんので、平成20年4月1日以降に婚姻した夫婦の年金分割は、たとえ合意分割を拒否しても、年金事務所に3号分割の請求をすれば足りてしまいます。

合意分割の交渉や手続きは弁護士にお任せください

合意分割をするためには、協議によって合意するか、調停や審判を申し立てる必要があります。こうした手続きをスムーズに進めるためには、法的な知識が不可欠です。この点、法律の専門家である弁護士は、合意分割の手続きに精通していますし、ご依頼者様に代わって手続きを進めることができます。

また、協議や調停によって按分割合を決める際にも、説得力のある主張をすることが必要です。ましてや裁判所に判断を委ねる審判では、裁判官に主張を納得させなければなりません。この点に関しても、弁護士は交渉力に長けるので、安心して任せることができます。

年金分割の問題をスムーズに解決するためにも、合意分割の手続きや交渉は弁護士にお任せください。ご満足いただける結果を導くために、尽力いたします。

まずは専任の受付職員が丁寧にお話を伺います

離婚問題ご相談受付来所相談30分無料

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

お電話でのご相談受付

0120-979-164

24時間受付・年中無休・通話無料

メールでのご相談受付

メールで相談する

事務所情報

お近くの事務所にご来所いただいての法律相談は30分無料です。お気軽にお問い合せください。

※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。

関連記事