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財産分与

離婚時に自分が持っている株式が財産分与の対象になるか

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

離婚時には、よく財産分与の対象となるものや金額について争われますが、株式をお持ちの場合、離婚時の財産分与の対象として、株式が含まれるのか含まれないのか、大変ご興味がおありかと思います。

財産分与とは、婚姻中に妻と夫が協力して築いた「共有財産」を、協力の度合いに応じて平等に分けることです。婚姻中に築く妻と夫の財産は、原則として共同生活を営む2人の共有財産となりますが、離婚後は財産分与によって清算しなければなりません。

本記事では、株式をお持ちの方へ向けて、財産分与における株式の取り扱いについて解説します。
なお、財産分与では、基本的に共有財産を2分の1ずつ分けるので、特に記載のない場合、2分の1ずつ分割することを前提としているとお考えください。

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株式は財産分与の対象になるのか

先に述べたとおり、財産分与とは、夫婦の共有財産をそれぞれの貢献度に応じて分配することです。したがって、株式が共有財産であるといえる場合には財産分与の対象となります。

株式が共有財産といえるか否かは、入手時期・入手方法・株式の名義の3点から判断します。
では、株式が財産分与の対象になる具体例にはどのようなものがあるでしょうか。

対象になる株式

具体的には、以下のような場合に、株式は共有財産として財産分与の対象となります。

  • 一方の配偶者が有する株式が、婚姻後に取得したものである場合
  • 相手方配偶者の協力のもとに取得されたに場合
  • 個人名義である場合等

対象にならない株式

以下のような場合には、株式は共有財産とはされないため、財産分与の対象とはなりません。

  • 婚姻前に一方の配偶者の財産によって取得された場合
  • 相手方配偶者の協力とは無関係に取得された場合(例:相続で取得した等)
  • 会社名義である場合等

株式の財産分与を拒まれた場合

例えば、配偶者が会社を経営している場合、経営する会社の株式(自社株式)を所有していることがあります。
自社株式も財産分与の対象となりますが、たとえ2分の1であっても、財産分与によって株式を譲渡してしまっては、会社の経営権に影響が出てしまうため、株式の譲渡を拒まれることがあります。

株式の譲渡を拒まれた場合には、株式の価額(株価)の2分の1に相当する金銭を支払ってもらったり、株価の2分の1に相当する他の財産を譲り受けたりすることによって、株式についての財産分与を受けることができます。

株式等の財産分与の方法

財産分与の方法には、現物分割、代償分割、換価分割の3種類があります。

  • 現物分割:対象となる財産の性質や形状はそのままに分配する方法
  • 代償分割:一方の配偶者が対象となる財産を取得し、もう一方の配偶者に金銭等の対価を支払う方法
  • 換価分割:対象となる財産を売却し売却代金を分配する方法

いずれの方法が使われるのか、ケース別にみてみましょう。

有価証券の場合

有価証券とは、株式・債権・手形・小切手等、所持する人の財産権を証明する証書です。有価証券は、それ自体に財産的価値があり、譲渡によって、その有価証券の持っている財産権を簡単に移転することができるという特徴があります。

有価証券の財産分与の一般的な方法は、換価分割です。しかし、売却せずに離婚後も保有していたい場合には、代償分割を行ったり、一方が有価証券を取得する代わりに他の財産を譲ったりする方法をとることがあります。

また、代償分割の場合には有価証券の評価額が問題となりますが、基本的には離婚成立時の時価を基準とします。なお、評価方法については後述します。

自社株の場合

自社株とは、同族会社のオーナーやその一族が所有する、自身の会社の株式です。自社株は、経営権と直結しているため、財産分与で分与することを求められても、多くの所有者は手放すことを選びません。

また、売買による流通を予定していないことが多く、売却益で利益を得ることを目的とする投資家の買い手がつきにくいという特徴があります。

そのため、自社株の財産分与では、現物分割や換価分割ではなく、代償分割や、一方の配偶者が他の財産と引き換えに自社株を取得する方法をとることが一般的です。

非上場株式の場合

非上場株式とは、公開市場で取引されておらず、取引相場のない株式です。非上場株式は、売買による流通を予定していないことが多く、売却益で利益を得ることを目的とする投資家の買い手がつきにくいです。

さらに、非上場株式には、株式を譲渡するためには会社の承認を得なければならない旨の譲渡制限が設けられていることも多いため、株式による財産分与が難しいことがあります。
そのため、財産分与の方法として、他の有価証券のように現物分割や換価分割が選ばれることはあまりありません。

非上場株式の財産分与では、代償分割や、他の財産と引き換えに非上場株式を取得する方法をとることが多いです。

なお、代償分割の際には、取引相場のない非上場株式の離婚成立時における評価額が問題になります。
非上場株式の評価額を正確に計算するためには、財務諸表といった会社経営の資料を参考に、有資格者に算定してもらう必要があるでしょう。

投資信託の場合

投資信託(ファンド)とは、「投資家から集めたお金を1つの資産としてまとめ、専門家が株式や債権等に投資・運用する商品」で、その運用成果が個々の投資家の投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。

投資信託は売却が容易であり、また離婚成立時の時価により評価額を計算することが可能です。
そこで、投資信託の財産分与では、換価分割や代償分割といった方法をとることが多いです。

会員権の場合

会員権とは、特定のゴルフ場やリゾート施設等を優先的に利用する権利をいいます。

この権利を2分することはできないため、会員権を現物分割することはできません。一方、会員権は売却できますし、離婚成立時の時価により評価額を計算することも可能です。

そこで、会員権の財産分与では、投資信託の場合と同様、換価分割や代償分割といった方法をとることになるでしょう。

離婚時に株式の財産分与をする時はいつの株式を評価するのか

財産分与をする際、株式の評価額の基準時は離婚成立日とされます

具体的にいうと、調停で離婚が成立したならば調停が成立した日、調停が不成立で審判に移行したならば審判がなされた日、離婚訴訟に発展したならば口頭弁論が終結した日の評価額ということになります。

なお、離婚成立日の株式の評価額は、上場株式であれば、離婚成立日の終値や過去3ヶ月分の平均株価等を参考に評価されますが、評価額の高騰や急落の事情がある場合には、こうした事情も考慮したうえで評価します。
また、取引価格のない非上場株式であれば、財務諸表等の会社経営資料等を参考に評価することになります。

株式の評価の時期がわからないときは弁護士に聞いてみましょう

財産分与における株式評価額の基準時である離婚成立日はいつか、どのように評価するのか、評価額はいくらか等、評価の基準時や評価額の評価方法等について簡単に説明しましたが、まだよくわからないこともあるかと思います。

評価の基準時や評価額の評価方法等は、個別の具体的な事情に応じて異なってきますので、詳しくは専門家である弁護士にご相談ください。

株式の財産分与をする際には、そもそも株式が財産分与の対象となっているのかどうかを見極めたうえで、評価額を計算し、どのような形で財産分与をするのかを、ご自身らで決めなければなりません。

株式の財産分与について無用なトラブルを防ぐためにも、離婚問題に詳しい弁護士に相談しておくと良いでしょう。

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財産分与をするときの株価の評価方法

財産分与をする際に使われる株価の評価方法は、下記のとおりです。

  • 類似業種比準方式
  • 純資産価額方式
  • 配当還元方式

以下、簡単に説明します。

類似業種比準方式

類似業種比準方式とは、大会社の非上場株式の株価を評価する方法のひとつで、評価の対象とする株式と、業種や規模等が類似した上場会社の株式を参考に、平均株価と1株当たりの配当金額年利益金額純資産価額を比較し、株価を計算する方法です。

一般的に、純資産(総資産から負債を差し引いたもの)の金額を株式数で割って評価する本来の評価方法と比べて、株式の価値が低くなるのが特徴です。

純資産価額方式

純資産価額方式とは、小・中会社の非上場株式の株価を評価する方法の1つで、離婚成立時の会社の資産と負債をもとに、1株当たりの評価額を計算する評価方法です。

会社の総資産や負債を相続税計算時と同様に評価し、総資産の価額から、負債や評価差額に対する法人税等の相当額を差し引いた残りの金額によって評価します。

配当還元方式

配当還元方式とは、評価会社から受け取る配当金の額に基づいて、1株当たりの評価額を計算する評価方法です。

特例的な評価方式で、類似業種比準方式と純資産価額方式に比べ、非常に簡単に評価額を計算することができます。

株式の評価方法はいくつかあるので財産分与のときに弁護士に相談してみましょう

類似業種比準方式、純資産価額方式、配当還元方式等、株式の評価方法はいくつかあります。
そして、いずれの評価方法を使うかによって、受け取ることのできる財産分与の金額も変わってきます。ご自身の場合はいずれの評価方法を使うべきか、見極めるのは難しいでしょう。

この点、離婚問題についての知識や経験が豊富な弁護士であれば、ご依頼者様の場合に最適な株価の評価方法について見極め、難しい計算も代わりに行ってくれます。

何かと忙しい離婚手続ですから、ご負担を軽くされるためにも、ぜひ弁護士への相談をご検討ください。

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株式の財産分与に関するQ&A

Q:

婚姻前より所有している株式で利益を得た場合は財産分与の対象になりますか?

A:

財産分与は、婚姻中に夫婦の協力により築いた「共有財産」を対象にします。この点、婚姻以前より所有している株式は、それぞれの配偶者固有の「特有財産」であり、共有財産ではありません。

したがって、婚姻中に特有財産から利益を得たとしても、共有財産にはならないことと同様に、婚姻以前より所有している株式で利益を得たとしても、財産分与の対象にはなりません。

Q:

婚姻中に妻には内緒で株式投資をして得たお金は財産分与の対象になりますか?

A:

仮に妻に内緒で株式投資を行い利益を得ても、婚姻期間中に貯めた以上は、妻の貢献のうえに得られた利益であるとされます。したがって、基本的に財産分与の対象となります。

ただし、婚姻以前より保有していた預貯金(特有財産)を使い投資をした場合には、利益も特有財産であるとみなされ、財産分与の対象とはなりません。

Q:

夫は経営者なので自社株があります。離婚する場合、専業主婦の妻も財産分与として半額がもらえるのでしょうか?

A:

婚姻期間中に会社経営に携わり、自社株を取得した場合には、自社株も当然に財産分与の対象となります。

自社株の財産分与の方法には、現物分割や換価分割、代償分割がありますが、妻から夫に現物分割を要求しても、半数とはいえ、経営権に関わる株式を手放すことを拒否することが考えられます。したがって、実際には換価分割や代償分割が行われることになるのが現実的でしょう。

いずれの方法で財産分与を行うにせよ、夫婦間の話し合いにより、財産分与の方法は決定されます。

Q:

財産分与で得た株式には税金がかかりますか?

A:

金銭ではなく、株式等、価値が増減する資産を財産分与する場合には、財産を渡す側に所得税、住民税がかかることがあります。

具体的には、取得した金額と財産分与の費用の合計より、譲渡時の評価額の方が高い場合に、その差額(譲渡所得)に対して課税されます。さらに譲渡所得税とは別に住民税も課税されます。

また、財産を受け取る側には原則として税金はかかりませんが、分与された財産の金額が、共有財産の金額やその他すべての事情を考慮しても多すぎる場合には、贈与税がかかる可能性があります。

離婚時の株式の財産分与で迷ったときは弁護士に相談してみましょう

株式を財産分与する場合、株価の評価の基準時や評価方法等について、問題となります。

株式の評価の基準時は、離婚成立日ですが、協議離婚・調停離婚・審判離婚・裁判離婚のいずれの方法により離婚するかによって、離婚の成立する日は異なります。

また、株価の評価方法には、類似業種比準方式・純資産価額方式・配当還元方式等、いくつかありますが、どのような場合にいずれの評価方法を使うか、見極めるのは難しいです。

このように、評価の基準時や評価方法等は、個別の具体的な事情に応じて異なってきます。ご自身らで判断するのは難しいといわざるを得ませんので、株式を財産分与する場合は、専門家である弁護士に相談や依頼されることをお勧めします。

弁護士に依頼すれば、複雑な株価の計算を代行してくれるので、交渉の前提となる株価の相場を知ることができます。
また、財産分与の交渉についても代わりに行ってくれます。交渉のプロである弁護士は、法律に基づいた、論理的かつ客観的な主張をしてくれるので、よりご依頼者様に有利な結果を導いてくれるでしょう。

このように、離婚に関する手続の多くを一括して任せることができるので、離婚手続に伴うストレスが軽減され、新たな生活への第一歩に向けた準備に専念することができます。
ご依頼者様の頼もしい味方となりますので、ぜひ弁護士への依頼をご検討ください。

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