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婚姻費用

婚姻費用算定表の見方

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

夫婦が別居をするとき、婚姻費用について取り決めをすることになりますが、その際に役に立つのが「婚姻費用算定表」です。算定表を使用すれば、婚姻費用をいくら受け取れるか、またはいくら支払わなければならないかが簡単にわかるので、別居中の生活費の目途が立ちやすくなります。

このページでは、婚姻費用算定表の見方や、それにまつわる疑問について解説していきます。

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婚姻費用算定表について

婚姻費用の額は、夫婦が話し合って合意すれば自由に設定することができます。しかし、婚姻費用を決める調停や審判では「婚姻費用算定表」をもとに算出するのが一般的であり、最近は話し合いで決める場合でもこの算定表を参考にする夫婦が多いようです。

もともと婚姻費用の審判では、裁判所が提出された証拠をもとに一切の事情を考慮して金額を定めていましたが、審理が複雑化・長期化しやすいという問題がありました。そこで、算定を簡易化・迅速化すること、誰にでもある程度見通しが立てられるようにすることを目的として、有志の裁判官らが2003年に公表したのが「養育費・婚姻費用算定表」であり、それが現在でも広く使用されています。

婚姻費用とは?

婚姻費用とは、夫婦と未成熟の子からなる家庭が、その資産・収入・社会的地位等に応じた通常の社会生活を維持するために必要な費用のことです。夫婦には婚姻費用を分担する義務や互いに扶養する義務があり、これは別居をしていたとしても戸籍上の婚姻関係が続く限り変わりません。そのため、別居期間中は収入が少ない方の配偶者は、多い方の配偶者に婚姻費用を請求することができるのです。

婚姻費用算定表を使った相場の調べ方

それでは、実際に算定表を使って婚姻費用を調べてみましょう。ただし、算定表はあくまでも婚姻費用の相場を簡易的に算出するものであり、実際の金額は個別の事情を考慮したうえで決められることを理解しておく必要があります。

とはいえ、算定表から算出される婚姻費用の額には1万~2万円の幅が定められており、通常の範囲の個別的事情であれば、この幅の中で調整します。そのため、この算定表を用いて算出することが著しく不公平だといえるような特別な事情がない限り、定められた幅の額を超えた婚姻費用が認められることはほとんどありません。

以上を踏まえたうえで、算定表の見方についてみていきましょう。

婚姻費用算定表の見方

婚姻費用算定表は、以下のリンクをクリックしてご確認ください。

東京家庭裁判所-婚姻費用算定表(PDF)

①婚姻費用算定表には種類があり、家族構成ごとに使用する表が異なります。夫婦のみの場合は表10を、子供がいる場合は子供の人数(1人~3人)と年齢(0歳~14歳と15歳~19歳の2区分)に応じて、表11~19のうち該当するものを選択しましょう。

②表の縦軸は婚姻費用を支払う側(義務者)の年収を表しており、左欄は給与所得者の年収を、右欄は自営業者の年収を示しています。夫婦のうち収入の多い方の配偶者が義務者となるため、義務者の年収に最も近い年収額を探し出し、右方向に線を引きます。

③一方、表の横軸は婚姻費用を受け取る側(権利者)の年収を表しており、下欄は給与所得者の年収を、上欄は自営業者の年収を示しています。夫婦のうち収入の少ない方の配偶者が権利者となるため、権利者の年収に最も近い年収額を探し出し、上方向に線を引きます。

④2本の線が交わった欄の金額が、義務者が支払う標準的な婚姻費用の月額となります。

自動計算ツールでシミュレーションしてみましょう

婚姻費用算定表の見方はおわかりいただけたでしょうか?算定表を使えば簡単に婚姻費用を算出することができますが、表の種類が多く数字も細かいため、見づらいと感じる方もいらっしゃるかと思います。

そこで、算定表をもとにした婚姻費用の自動計算ツールをご用意しました。夫婦それぞれの年収や子供の人数・年齢を入力するだけでシミュレーション結果が表示されるので、ぜひご利用ください。

さらに詳しく
婚姻費用計算ツール

婚姻費用の算定は弁護士へご相談ください

婚姻費用算定表を使用すれば、自分たちのケースに当てはまる婚姻費用の相場を容易に算出することができます。しかし、実際の婚姻費用の算定では個別の様々な事情が影響してくるため、自分たちだけで最終的な金額を決めるのは難しいと感じるかもしれません。

弁護士であれば、夫婦の状況を考慮したうえで具体的な金額を算出することができるので、ぜひご相談ください。

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婚姻費用を算定する際に必要な年収の調べ方は?

算定表を使って婚姻費用を算出するには、夫婦双方の年収を調べる必要があります。しかし、一口に年収といっても、給与所得者と自営業者では年収の考え方が異なるので、同じように扱うことができません。また、専業主婦の場合は本当に年収ゼロと考えて良いのかという疑問もあるかと思います。ここでは、それぞれの立場ごとの年収の調べ方を解説します。

給与所得者の場合

給与所得者の場合は、源泉徴収票の「支払金額」が年収に相当します。つまり、給与所得控除(給与所得者にとっての経費を控除すること)や所得控除(社会保険料控除や配偶者控除、扶養控除等)がなされる前の金額ということです。

源泉徴収票ではなく給与明細書から年収を算出する方法もありますが、単純に記載された金額を12倍しても、歩合給が多い場合は変動が大きいので正確性に欠けますし、賞与や一時金が含まれていないので注意する必要があります。

自営業者の場合

自営業者の場合は、確定申告書の「課税される所得金額」が年収に相当します。

算定表では、給与所得者と自営業者の年収が同じ場合、婚姻費用の額は自営業者の方が大きくなるようになっています。これは、確定申告書の「課税される所得金額」は経費や社会保険料が控除済みであるのに対して、源泉徴収票の「支払金額」は給与所得控除や所得控除がなされていないので、不公平にならないように調整されているのです。

なお、自営業者は経費の範囲を広く設定することができるため、年収がかなり低額になっているケースもあります。そのため、夫婦の一方が自営業者の場合は、調停を申し立てたり弁護士に相談したりすることをお勧めします。

専業主婦の場合

婚姻費用を受け取る側が専業主婦の場合、パート等を全くしていないようであれば収入ゼロとして算出します。ただし、専業主婦であっても、子育てや持病のためにどうしても働くことができないといった特別な事情がない限り、潜在的には働く能力があるはずだと相手から主張される可能性はあります。主張される年収としては、パート収入に相当する100万円程度が一般的でしょう。

婚姻費用算定表が自分のケースに当てはまらない場合は?

婚姻費用算定表では、子供が3人以下で、その全員が受け取る側の配偶者と一緒に生活していることを前提としています。そのため、子供が4人以上いたり、支払う側の配偶者の下にも子供がいたりするような場合は、算定表を用いて婚姻費用を算出することができません。また、算定表に記載されている年収を超えるような高額所得者の場合も、当てはめることができません。

こういったケースでも、算定表のもとになった計算式に基づいて計算すれば、婚姻費用を算出することは可能です。

婚姻費用の算定方法はケースごとに異なるので、正確な算定は弁護士へお任せください

婚姻費用算定表は誰もが簡便に利用できるツールではありますが、各家庭によって事情は様々なので、意外とこの表に当てはめることができないケースは多く存在します。算定表が使えない場合は個別に計算していくことになりますが、その計算方法はやや複雑です。十分に理解できていないと自分のケースに沿って計算するのは困難ですし、本当に合っているのか確認の仕様がありません。

弁護士は家庭の状況をひとつひとつ整理して、正確な金額を算出するため、夫婦だけで話し合って決めるよりも早期に結論を出すことができるでしょう。婚姻費用でお困りの場合は、ぜひ弁護士にご依頼ください。

婚姻費用の「新算定表」と従来の算定表の違い

現在裁判所のホームページに掲載されている「養育費・婚姻費用算定表」は、2003年に公表されたものですが、この算定表で算出した養育費や婚姻費用は支払う側の生活水準と比べると著しく低額で、受け取る側の貧困につながると問題視されていました。

これを受けて日本弁護士連合会は、2016年11月に現行の算定表よりも約1.5倍高額となる「新算定表」を提案しました。しかし、1.5倍の増額は支払う側にとっては多すぎると反対する意見もあり、現行の算定表からより柔軟に加算調整をしていく方向性をとれば良いとして、未だ裁判で採用されるに至っていません。

ただ、2018年7月より最高裁判所の司法研修所が、養育費と婚姻費用の算定方式を見直すための調査を開始しており、今後の動向が注目されています。

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婚姻費用算定表に関するQ&A

Q:

婚姻費用を算定する際、子供の学費は考慮されますか?

さらに詳しく
婚姻費用の内訳
Q:

夫の方が収入は多いのですが、借金があります。婚姻費用を決めるときに減額事由として考慮されますか?

A:

婚姻費用を支払う側と受け取る側のどちらに借金があろうと、基本的に婚姻費用の算定において考慮されることはありません。しかし、その借金が夫婦の生活費に充てるためのものであれば、支払う側が返済することで婚姻費用を分担していると評価できるので、減額事由となり得ます。

ただし、住宅ローンの場合は話が少し複雑になります。そもそも婚姻費用には住居費も含まれるのですが、例えば夫が自分名義の家を出たけれど住宅ローンは支払っており、妻はその家に住み続けているケースでは、夫から妻に婚姻費用を全額支払うと、夫は実質的に住居費を二重に支払っていることになります。

とはいえ、住宅ローンを支払うことで夫には家が資産として残るため、住宅ローン分全額を婚姻費用から控除すると今度は妻が不利になります。そのため、住宅ローンを考慮しないで算出した婚姻費用分担額から妻の収入に見合う住居費を控除する等の方法がとられます。

Q:

転職等で収入が減る場合は、一度決めた婚姻費用は減額してもらえるのでしょうか?

A:

一度婚姻費用を決めた後であっても、決めた時点では予測できなかったような事情の変更が生じた場合は、婚姻費用の減額や増額が認められることがあります。

支払う側が急なリストラに遭って転職したが、以前より年収がかなり下がったようなケースでは、減額が認められる可能性が高いです。ただし、このようなやむを得ない事情があるわけではないのに転職し、稼ぐ能力があるにもかかわらず低い収入に甘んじているようであれば、減額の必要性や相当性はないものと判断されるでしょう。

Q:

年金生活者ですが、婚姻費用算定表はどのように適用されますか?

A:

婚姻費用算定表は、給与所得者や自営業者を想定して作成されているので、年金生活者に適用することができません。そのため、実際に計算して婚姻費用を求めることになります。

算定表のもととなる計算方法では、まず夫婦双方の基礎収入を算出することから始めます。基礎収入とは、年収から「公租公課」「職業費」「特別経費」を控除した金額のことで、実際に婚姻費用を捻出する基礎となる収入のことです。このうち職業費は、給与所得者だけに認められるものであり、被服費・交通費・交際費といった給与所得者として就労するために必要となる出費のことをいいます。

年金受給者の場合、この職業費がかからないので、年収から職業費を控除する必要がなくなります。その分だけ給与所得者よりも基礎収入が増えるため、婚姻費用もやや増額することになります。

弁護士がそれぞれの事情を考慮して婚姻費用を算定します

婚姻費用は、受け取る側の配偶者にとって別居期間中の生活費となるため、できる限り迅速に決めなければ、文字通り死活問題となりかねません。また、支払う側の配偶者にとっても、あまりに高額だと自身の生活に影響してしまうため、重大な問題といえます。

実際に婚姻費用を決める場合は調停を申し立てることも多いですが、調停委員に任せきりにするのではなく、自分でも算定表を使って相場を知っておくことが大切です。そして、調停を有利に進めるために、弁護士に依頼することもぜひ検討してみてください。弁護士は個々の事情を考慮して適正な金額を算出し、その根拠を調停で論理的に主張するため、納得のいく結果につながる可能性が高まるでしょう。

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