ゲーム依存症と離婚|ゲームをやめさせる方法

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

街中を歩いているとき、電車に乗っているとき、スマホのゲームに夢中になっている人を見たことはありませんか?今や、テレビやゲーム機がなくても、スマホやパソコンで気軽にネットゲームやソーシャルゲームを楽しめる時代です。

ほんの趣味程度であれば良いのですが、なかにはゲームにはまりすぎて、ゲーム依存症に陥る方もいます。スマホやインターネットの普及に伴い、社会問題ともなっているゲーム依存症。その患者は子供に限られず、大人でもゲーム依存症になる人は多くいます。

そして、ゲーム依存症は、ときに離婚に至る原因ともなることがあります。配偶者がゲームにのめり込み、家庭を顧みなくなったら、別れたいと思っても無理はありません。それでは、相手のゲーム依存症を理由に離婚することはできるのでしょうか?「ゲーム依存症を理由とした離婚」について解説している本ページで、確認していきましょう。

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ゲーム依存症が理由で離婚できる?

相手のゲーム依存症が理由で離婚できるかどうかは、離婚方法によって異なります。離婚方法のうち、「協議」の場合、相手の同意が得られれば離婚できます。したがって、ゲーム依存症を理由とすることも可能です。また、「調停」の場合も、基本的に夫婦間の合意があれば、ゲーム依存症が理由でも離婚できます。

ですが、「裁判」の場合、離婚の成否を決めるのは裁判所であり、裁判所に離婚を認めてもらうには、法定離婚事由に当てはまる必要があります。

法定離婚事由に当てはまる?

法定離婚事由とは、民法770条1項の各号に定められている離婚事由のことですが、いずれの事由にも、“ゲーム依存症”という文言は見当たりません。

しかし、個別の事情を検討することで、法定離婚事由に当てはまる場合があります。例えば、ゲームを通じて知り合った相手と浮気していて、性的関係を持っている場合には「不貞行為」に当てはまり、ゲーム依存症が仕事に影響を与え、相手から生活費を渡されない場合には「悪意の遺棄」に当てはまる可能性があるといえます。また、ゲーム依存症が原因で夫婦関係が破綻している状況になっていれば、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」という法定離婚事由に該当すると判断してもらえることもあります。

法定離婚事由についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

ゲーム依存症とは

ゲーム依存症は、生活に支障が出るほどゲームに依存する状態になっていることを指します。具体的には、以下のような症状が12ヶ月以上続いた場合、ゲーム依存症と診断される可能性があります。

  • ・ゲームの頻度や時間等を自分の意志ではコントロールできない
  • ・その他の日常活動よりもゲームを最優先にする
  • ・問題が生じているにもかかわらずゲームを続ける

正式名称は「ゲーム障害」といい、2019年5月には、WHO(世界保健機関)によって国際疾病分類に追加されることが決まりました(※2022年1月に施行予定)。ゲーム依存症は、日本だけではなく、世界各地で問題視されている病気の一つだということがわかります。

また、ゲーム依存症の増加を後押ししている背景には、スマホの普及も関係していると考えられます。スマホはとても便利なツールですが、その使用方法によっては、スマホ依存症に陥ることがあります。

ゲーム依存症で離婚に至る場合について

多額の課金をしている

相手がゲーム依存症に陥り、ゲームで多額の課金をしていることが、離婚したいと思うきっかけとなることがあります。特にネットゲームやソーシャルゲームでは、基本的に無料で楽しむことができても、ゲーム内でアイテムを購入する際にお金がかかるというように、課金制度を設けているものが多くみられます。

そのため、ゲームにはまりすぎて、多額の課金をしてしまう方もいます。なかには、月に数十万~数百万円もの大金をつぎ込んでしまうケースもあるようです。

家計を圧迫するほどゲームに多額の課金をされてしまっては、離婚を決意するのは仕方ないでしょう。ゲームへの課金が原因で、生活費を渡してもらえない事態となれば、法定離婚事由の一つである、「悪意の遺棄」に当てはまる可能性があります。

仕事に支障が出ている、仕事を辞めてしまった

ゲームに熱中するあまり、睡眠不足になり、仕事中に居眠りをしてしまう、仕事に集中できない等、仕事に支障が出ることがあります。また、ゲーム依存症に陥っている方のなかには、ゲーム時間を優先しようと、仕事を辞めてしまう方もいます。このような状況では、「これ以上、結婚生活を続けられない」と思うことでしょう。

夫婦はお互いに協力して助け合う義務があります。このような場合についても、法定離婚事由の一つである、「悪意の遺棄」に当てはまる可能性があります。

ゲームの拘束時間が長すぎる、ゲームをするために引きこもっている

ゲームで多額の課金をしているわけではない、仕事に支障が出たり、仕事を辞めたりする事態となっているわけでもない、とはいえ、ゲームの拘束時間が長すぎる、ゲームに夢中で休みの日はずっと自室に引きこもっているというのは、円満な夫婦関係であるといえるのでしょうか?ゲーム依存症で全く家庭を顧みない相手に愛想をつかし、離婚に至る場合もあります。

このような相手との生活は、家庭内別居とも言え、その他の事情も総合的に考慮して、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当たると判断される余地があります。

家事をやらない、育児放棄をしている

特に相手が専業主婦(夫)で、家にいる間ずっとゲームばかりをしていて、家事をやらない、育児放棄をしているというようでは、パートナーとして信用を失ってしまうのも無理はありません。また、共働き夫婦であったとしても、家事と育児はお互いに協力して行っていくものです。相手がゲーム依存症で、家事も育児も手伝わず、自分だけに負担を強いられる状況に耐えられなくて離婚を決意する方もいるでしょう。

このケースでは、相手方の怠惰な性格、生活能力の欠如に対して、愛情を喪失し不信感が決定的となり、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当たると判断される余地があります。

夫婦のコミュニケーションが減った

相手がゲーム依存症だと、夫婦で会話する時間は次第に少なくなるでしょう。夫婦のコミュニケーションが減っていき、夫婦関係が破綻する状態にまでなったら、離婚に至るのは自然な流れといえます。

このようなケースでは、愛情の喪失・価値観の相違・思いやりのなさが原因で、婚姻が回復の見込みのない程度に破綻しているとして、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当たると判断される余地があります。

ゲームで知り合った相手と浮気している

ゲームのなかには、チャットでの会話等により、ゲーム内で他のプレイヤーとやりとりできるものもあります。そこで、ゲーム内でのやりとりを通じて恋愛関係に発展する方々もいます。相手がゲーム依存症に陥っているばかりか、ゲームで知り合った相手と浮気していたら、離婚したいと思うのも当然です。

この場合、相手方がゲームで知り合った相手と性的関係を持ったのであれば、「不貞行為」に当たることになります。

子供に悪影響を与える

親の背を見て子供は育つといいます。ゲーム依存症で、いつもゲームに夢中になっている親の姿を見て、子供はどう思うでしょうか?親としての威厳を失うばかりか、子供がゲームにはまってしまうきっかけともなりかねません。子供に悪影響を与えないようにと、離婚に至る場合もあります。

なお、子供との関係なども、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるかの判断に際して考慮されることがあります。

離婚の進め方

離婚方法には、主に「協議」「調停」「裁判」があります。離婚の成立に向けて進めるには、まずは夫婦間で話し合う、「協議」から始めていくのが一般的です。

それぞれの離婚方法について、詳しい内容は下記ページをご覧ください。

慰謝料は請求できる?

相手のゲーム依存症が理由で離婚することになった場合、受けた精神的苦痛に対して、慰謝料を請求したいところです。しかし、相手に不法行為がなければ慰謝料は請求できません。もちろん、慰謝料を請求すること自体は自由ですが、裁判になった場合、「相手がゲーム依存症だから」というだけでは、請求を認めてもらうことは難しいといえます。

ただし、ゲームを通じて知り合った相手と不貞行為をしている場合、不貞行為は夫婦の貞操義務に反する不法行為であるため、慰謝料請求が可能です。このように、事情によっては、慰謝料を請求できることがあります。

離婚慰謝料についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

さらに詳しく
離婚慰謝料とは

ゲーム依存症の配偶者との離婚を決める前にできること

時間・課金を制限する

相手がゲーム依存症であっても、一度は共に生きようと決めた相手です。“離婚”が頭をよぎっても、なかなか決断できないという方もいるかと思います。

そこで、ゲーム依存症の配偶者との離婚を決める前に修復の余地があるのかを見極めるため、ゲームをする時間やゲームへの課金を制限することを検討してみてはいかがでしょうか?このようなルールを設け、ゲーム依存症から脱却できれば、離婚に至らずに済むでしょう。

本人に自覚させる

はたから見ると、度を超えてゲームに熱中している、あきらかにゲーム依存症だと感じても、本人にはその自覚がない場合もあります。一日のゲーム時間を記録する等して、ゲーム依存症に陥っていることを相手に自覚させることで、状況が改善するかもしれません。

診察を受けさせる

ゲーム依存症は、国際的にも認められている病気です。心療内科で診察を受けさせたり、カウンセラーに相談したりする等、専門家の力を借りることが、ゲーム依存症の改善に繋がる可能性があります。離婚を決める前に、一度検討してみてください。

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ゲーム依存症が理由の離婚に関するQ&A

Q:

ゲーム依存症の妻と離婚する場合、父親が親権を得られますか?

Q:

ゲーム依存症で多額の課金をしていた妻から慰謝料や財産分与を請求されていますが、拒否できますか?

ゲーム依存症の相手との離婚を考えている方は、弁護士に相談を

相手がゲーム依存症になってしまったら、夫婦としてこれからも人生を共に過ごしていって良いものか、悩んでしまうことでしょう。悩んだ結果、結婚生活にピリオドを打って、離婚に至るケースもあります。

ですが、相手のゲーム依存症を理由とした離婚の場合、裁判において離婚を認めてもらうには、法定離婚事由に該当すると判断してもらわなければなりません。相手がすんなりと離婚に応じてくれれば良いのですが、揉めてしまうおそれもあります。相手のゲーム依存症に思い悩んだにもかかわらず、離婚の手続にも精神的負担を強いられる事態となることは、避けてほしいものです。

そこで、弁護士に相談・依頼することをご検討ください。弁護士は、法的知識に基づき、個別の状況に応じて、適切にサポートすることが可能です。また、相手との交渉を代わりに行ったり、調停の場に同席したり、裁判で代理人となって主張・立証したりすることもできるため、精神的負担の軽減が望めます。

ゲーム依存症の相手との離婚を考えている方は、まずは弁護士に相談し、今後どうしていけば良いのか、最善の解決策を一緒に探していきましょう。

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