スピード離婚とは?原因やメリット・デメリット、回避方法など

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治

監修弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates 執行役員

“結婚してからわずか○ヶ月で離婚”このような見出しの芸能ニュースを目にしたことはありませんか?こうしたスピード離婚は、今や珍しいことでありません。たとえ交際期間が長かったとしても、一緒に暮らしみて初めて気づくこともあるでしょう。様々なきっかけがあり、スピード離婚に至る夫婦はいます。

そもそもスピード離婚とは何なのか、その原因としてはどのようなものがあるのか、スピード離婚するメリットとデメリットは何なのか等、本ページでは「スピード離婚」をテーマに解説していきます。

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この記事の目次

スピード離婚とは

スピード離婚の明確な定義はありませんが、一般的には結婚してから3年未満で離婚することを、「スピード離婚」と呼ぶケースが多いそうです。新婚旅行から帰ってきてすぐに離婚する、いわゆる「成田離婚」も、スピード離婚の一つといえるでしょう。

スピード離婚に至る原因

性格の不一致

離婚原因の上位を占める「性格の不一致」は、スピード離婚の原因としても、やはり多く挙げられます。例えば、結婚前に同棲期間を持たなかった場合、結婚して一緒に暮らすようになったことで、日々の生活のなかでズレを感じることもあるでしょう。この結婚初期に感じた性格の不一致を乗り越えられず、スピード離婚に至るケースがあります。

ノリや勢いで結婚

年齢的に焦っていた、一目惚れだった、妊娠した等の理由で、交際期間が短いままに「ノリや勢いで結婚」した結果、スピード離婚してしまうケースも多くあります。相手のことを良く知らずに結婚したために、結婚後に見えた相手の嫌な面に耐えられなくなってしまうのでしょう。

なお、妊娠を機に結婚した夫婦の離婚については、下記のページで解説しています。ぜひご覧ください。

現実とのギャップ

“結婚したら幸せになれる”と、結婚に夢を見ている方もいるかと思います。もちろん、結婚に対して理想を持つのは良いことですが、結婚はゴールではなく、新たな生活のスタートです。結婚に対する理想が高すぎると、実際に結婚生活を送っていくうちに「現実とのギャップ」を感じてしまい、スピード離婚に繋がる可能性があります。

将来の話ができていなかった

結婚するうえで、仕事をどうするか、子供は欲しいか、親との同居は考えているか等、将来について二人で話し合っておくことは大切です。結婚してからお互いの将来設計の違いに気づき、別れを決断する方もいるように、「将来の話ができていなかった」ことは、スピード離婚の原因の一つとして挙げられます。

不倫していた

「不倫していた」というのは、通常の離婚のケースでも多く挙げられる離婚原因です。特にスピード離婚の場合、交際していた頃から他の相手と二股をかけており、結婚してからもその相手と不倫し続けていることが判明し、離婚に至るケースが多いようです。一緒に暮らすようになったからこそ、相手の不審な行動に気づきやすくなるのでしょう。

借金が発覚

結婚してから、相手の「借金が発覚」したことで、スピード離婚する方もいます。借金があることを、結婚前に聞かされていたならまだしも、結婚後に聞かされたのでは、相手に対して不信感を抱いてしまうのはやむを得ません。

嘘をついて結婚

相手の気を引くため、離婚歴を隠したり、年齢や収入額を偽ったり等して、そのまま本当のことを言えずに「嘘をついて結婚」したがゆえに、スピード離婚に至ることがあります。結婚後に嘘だったことが判明し、信用をなくしてしまったら、結婚生活を続けていくのは難しくなってしまうでしょう。

メリット

無駄な時間を過ごさない

スピード離婚のメリットとしては、「無駄な時間を過ごさない」ことが挙げられます。人生には限りがあります。相手への不満や不信感を抱いたまま過ごし続け、いずれ離婚するよりも、早期に見切りをつけてスピード離婚した方が、自分自身のために費やす時間が増え、新たな出会いの可能性も広がります。

離婚時の決め事が少ない

離婚時には、通常、離婚することの他、財産分与や親権、養育費といった離婚条件についても決めていきます。婚姻期間が短いと、財産分与の対象になる財産が少なかったり、まだ子供を設けておらずに親権や養育費等については決める必要がなかったり等して、争いが起きづらい傾向にあります。このように、「離婚時の決め事が少ない」場合が多いというのは、スピード離婚のメリットといえます。

精神的な苦痛が少ない

相手に対して不満や不信感を抱いているにもかかわらず、長きにわたって我慢し続けていると、ストレスは溜まっていく一方です。スピード離婚すれば、相手とともに過ごす時間は短くなるため、長年の結婚生活を経て離婚するケースに比べて、「精神的な苦痛が少ない」場合が多いでしょう。この点も、スピード離婚のメリットの一つです。

デメリット

恥ずかしい・世間体が悪い

スピード離婚することを、「恥ずかしい」「世間体が悪い」と感じる方もいるかと思います。結婚したばかりにもかかわらず、離婚に至ってしまったことで、親に対する申し訳なさが募る、知人からどう思われるのかが気になる、といった状態になるのは、スピード離婚ならではのデメリットといえます。

周囲からの非難

離婚は夫婦の問題ですが、「周囲からの非難」を受けることもあります。特にスピード離婚のケースでは、たった1年で離婚するなんて我慢できない人、ご祝儀泥棒だ、などと心ない陰口を言われる場合もあります。

経済的に厳しい

離婚後、「経済的に厳しい」という状況になってしまうことがあります。例えば、結婚を機に仕事を辞めて専業主婦となった方は、離婚後の生活費を賄うため、再び就職先を探す必要があるでしょう。スピード離婚のケースでは、経済的な自立を図るための準備が十分にできないまま離婚してしまい、もう少し経済的に安定してから離婚すれば良かった…と思う方もいるようです。

勢いで決めたことを後悔する

スピード離婚の場合、一時の感情で相手を誤解したまま離婚してしまうこともあるかと思います。そのような場合、「勢いで決めたことを後悔する」おそれがあり、この点も、スピード離婚のデメリットとして挙げられます。

離婚の進め方

離婚は、通常、まずは当事者間の話し合い(協議)から始め、次に家庭裁判所の調停委員会を介入させた調停、最終的には裁判という順で進めていきます。スピード離婚で婚姻期間が短いとしても、離婚の進め方に違いはありません。

ただ、スピード離婚は、相当長期にわたる別居期間によって婚姻関係が破綻していると判断され、離婚を認めてもらうというケースではありません。離婚理由が、裁判で離婚を認めてもらうために必要となる法定離婚事由に該当していない場合は、協議や調停によって離婚を目指していくことになります。

スピード離婚にまつわるお金のこと

財産分与

スピード離婚する場合も、通常の離婚の場合と同様、離婚時には財産分与することができます。財産分与は、婚姻中に夫婦の協力によって築いた財産(共有財産)を分け合う制度ですが、スピード離婚のように婚姻期間が短い場合、共有財産は少ないケースが多いことが予想されます。

離婚慰謝料・不貞慰謝料

離婚に至った原因が相手にあり、精神的苦痛を受けた場合、相手に不法行為があれば、慰謝料を請求することができます。このときの慰謝料を、離婚慰謝料と呼びます。なお、離婚原因が相手の不貞行為であり、その不貞行為に対して慰謝料請求する場合は、不貞慰謝料と呼ぶこともあります。

スピード離婚だからといって、離婚慰謝料や不貞慰謝料を請求できないということはありません。しかしながら、裁判所が慰謝料の金額を算定する際に考慮する要素の一つに、「婚姻期間の長さ」があります。婚姻期間が長ければ長いほど、慰謝料は高額になる傾向があるため、スピード離婚の場合、高額な慰謝料の獲得は難しいでしょう。

離婚慰謝料についての詳しい内容は、下記のページで解説しています。ぜひご覧ください。

スピード離婚での親権について

離婚時に未成年の子供がいるときは、親権について決めなければなりません。スピード離婚する夫婦の間に子供がいる場合、年齢は低いケースが多いでしょう。裁判所が親権者を判断する際には、「子の年齢」が考慮要素の一つとなり、子供が幼ければ幼いほど、母親が親権者として指定されやすい傾向にあります。

スピード離婚する夫婦のなかには、妊娠を機に結婚したというケースもあるかと思います。いわゆるできちゃった婚をして、スピード離婚に至った場合の親権や面会交流等については、下記のページで解説しています。ぜひご覧ください。

妊娠中のスピード離婚は大変

ご自身が妊娠中にスピード離婚すると、出産時期によっては、相手(父親)に認知してもらわなければ養育費を請求できない場合があります。また、出産前後の一定期間は働けませんし、離婚後の生活費を元夫に請求することもできません。このように、妊娠中のスピード離婚には、経済的困窮を伴うリスクがあります。ご不安な方は、ひとり親家庭に向けた公的支援制度の利用を検討した方が良いでしょう。

妊娠中の離婚について、詳しい内容は下記のページをご覧ください。

スピード離婚の回避方法

スピード離婚するかどうか悩んでいる段階であれば、スピード離婚を回避できないか、次項目より挙げる方法を試してみるのも一つの手です。

二人で話し合う

夫婦間で十分な話し合いを行わないまま、スピード離婚に至ってしまうケースもあります。まずは二人でじっくり話し合う時間を設けてみましょう。お互いに思っていることを正直に吐き出し、譲歩できることはないか考えることで、スピード離婚を回避できるかもしれません。

第三者に間に入ってもらう

二人で話し合っても、妥協点が見つからず、話し合いが平行線のままとなってしまっているときは、親族や共通の知人といった第三者に間に入ってもらい、話し合うという方法もあります。特に、当事者間ではどうしても感情的になってしまう場合には、第三者を交えると、話し合いの場で冷静になりやすくなるでしょう。

円満調停を行う

離婚を目的とせず、夫婦関係の修復を望んで行う裁判所の手続もあります。それが、円満調停(正式には、「夫婦関係調整調停(円満)」といいます。)です。スピード離婚を回避したい場合には、円満調停を行い、家庭裁判所の調停委員会を介入させて話し合うことを検討してみても良いでしょう。

円満調停についての詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

スピード離婚を防ぐために結婚前にすべきこと

相手のことをよく知らないまま結婚してしまったり、将来の話をせずに結婚してしまったり等すると、スピード離婚に繋がる可能性があります。このような事態を防ぐためには、結婚前に、相手の性格や価値観が自身と合うか、合わずとも歩み寄れるところはあるかを見定めておくこと、仕事や子供のことといった将来についてのお互いの考えを共有しておくこと等が大切です。

スピード離婚に関するQ&A

Q:

スピード離婚したら、ご祝儀は返さないといけないのでしょうか?

A:

ご祝儀は、一般的に結婚する夫婦に送られるもので、夫婦の共有財産に該当するものです。それゆえ、ご祝儀が残っている場合は、返すという形ではなく、財産分与の対象として処理するのが通常です。

Q:

夫源病が原因でスピード離婚する場合、夫に慰謝料を払わないといけないのでしょうか?

A:

夫源病、つまり夫の無神経な言動により、病気や体調不良になったことが原因で離婚する場合は、スピード離婚とはいえ、慰謝料を支払う必要はありません。

Q:

スピード離婚のため慰謝料のみ取り決めをしたのですが、離婚協議書の作成は必要でしょうか?

A:

離婚後、慰謝料について取り決めた内容が守られなかったとき、口約束だけでは証拠となるものがなく、泣き寝入りせざるを得ない事態にもなりかねません。そのため、離婚協議書を作成し、取り決めた内容はきちんと書面に残しておきましょう。

また、後日、財産分与等の紛争が生じるおそれもあります。離婚に伴い慰謝料以外の請求を行わないのでしたら、その旨もきちんと記載した離婚協議書を作成し、紛争を防止した方が良いです。

Q:

妊娠を機に結婚したものの、スピード離婚することに。DNA鑑定を拒否すると養育費は請求できなくなってしまうのでしょうか?

A:

DNA鑑定を拒否することと養育費の請求には、論理的な関係はありません。それゆえ、任意のDNA鑑定を拒否しても構いませんが、そうすると、相手方は別個の訴訟または調停等の手続を行うことになります。その手続の中で、DNA鑑定が実施されるので、結論的には同じことになります。親子関係があるのでしたら、DNA鑑定に応じた方が良いでしょう。

Q:

スピード離婚した元夫が、夫婦仲が上手くいっていると連名で年賀状を出していたのですが、訴えることはできますか?

A:

訴えることはできますが、請求した損害賠償の金額が裁判所で認められるか否かは、年賀状の表現の内容、元夫の動機、ご質問者様がどのような不利益を受けたか等で決まります。ご質問のケースでは、請求した損害賠償の金額は認められない可能性があります。

スピード離婚をお考えの際には弁護士に相談を

「結婚したばかりなのにもう離婚するの?」と思われてしまいそう、このように周囲の反応を気にして、離婚をためらう方もいるかもしれません。しかし、結婚生活に早期に終止符を打つことで、次なる人生のスタートを切りやすくなります。離婚するかどうか悩んだときは、後悔しない選択となるよう、スピード離婚のメリットとデメリットを踏まえたうえで決断した方が良いでしょう。

そして、離婚を決めたときは、弁護士に相談することをおすすめします。スピード離婚で取り決める内容が少ないからといって、安易に合意してしまうと、後に不利益を被る事態ともなりかねません。弁護士に相談することで、離婚に伴う条件について、どのような内容を取り決めたら良いのか、ご自身の状況に応じた適切なアドバイスを受けられます。さらに、相手との交渉を代わりに行ってもらうことも可能です。

スピード離婚をお考えの際には、まずは弁護士にご相談ください。抱えているお悩みを解決し、スムーズに離婚を進められるよう、法的知識とスキルを駆使して尽力いたします。

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