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養育費が支払われるか不安なので連帯保証人をつけたい

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

せっかく養育費について取り決めても、支払う側に十分な資力がなかったり、今まできちんと婚姻費用の支払いをしてこなかった等、誠実さに欠けていたりする場合には、養育費がきちんと支払われるかどうか不安になる方もいるかと思います。そして、支払われなかったときのための保険として、連帯保証人をつけたいと考える方も少なくはないでしょう。
では、養育費の支払いに関して、連帯保証人をつけることは認められるのでしょうか。以下、連帯保証人をつけることの可否に加え、そのメリットや条件等についても解説します。

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公証役場や家庭裁判所は否定的

結論から言えば、絶対に連帯保証人をつけることができないわけではありません。

そもそも養育費の支払義務は、親だからこそ負う義務であり、父親と母親以外の誰かに転じることはありません。そのため、主債務者(支払義務を元々負っている人)が亡くなると、連帯保証債務は相続されるのが通常であるにもかかわらず、養育費の支払いに関する連帯保証債務の場合には、主債務者である父親または母親が亡くなれば、その父母といった相続人に相続されることはありません。

そのため、公証人(公正証書等を作成・認証する権限を持つ職業人)や裁判官によっては、連帯保証人をつけることに難色を示される場合もあります。しかし、明確に禁じられているわけではないため、双方が合意して、公証人もしくは裁判官が承諾すれば連帯保証人をつけることは可能でしょう。

連帯保証人をつけるメリット

養育費の支払いに関して連帯保証人をつけることによって、養育費を支払う側も受け取る側も、メリットを受けることができます。
まず、養育費を支払う側は、連帯保証人をつけて自身の支払能力を高め、受け取る側の離婚後の生活に対する不安を軽減することで、離婚についての合意を得やすくなります。
また、養育費を受け取る側も、養育費の支払いに関して連帯保証人がつけば、養育費の不払いのリスクを減らすことができます。

連帯保証人をつけるための条件

連帯保証人の責任は非常に重いため、保証人を引き受けることと契約内容について、必ず連帯保証人となる人の同意を得なければなりません。
また、実際に、養育費の支払いに関して連帯保証人をつけるためには、書面で、その旨も含めて養育費について取り決める必要があります。その際には、意思確認のために、連帯保証人の立会いも求められます。ただし、代理人に代わりに立ち会ってもらうことも可能です。

公正証書に記載すべきもの

連帯保証契約は、口約束等では有効に成立しないので、書面上で契約を結ぶ必要があります。そこで、書面の内容の真正が保証される公正証書の形で書き残しておくと良いでしょう。なお、連帯保証契約を結ぶ場合には、一般的に、公正証書に次のような事項を記載することが多いです。

  • 連帯保証契約を結ぶ旨
  • 連帯保証債務(この場合は養育費)の金額、支払方法、支払期日等
  • 連帯保証の極度額(限度額)
  • 主債務者の氏名(自署)、住所、実印
  • 債権者の氏名(自署)、住所、実印
  • 連帯保証人の氏名(自署)、住所、実印

また、2020年4月1日以降に適用される民法では、個人根保証契約について極度額(限度額)を定めなければ効力が発生しないことになります。養育費の連帯保証については、個人根保証契約にあたると考えられることもあるため、極度額(限度額)をきちんと定めておくと良いでしょう。

連帯保証の期間

連帯保証人が負う、養育費の支払いに関する連帯保証債務は、養育費を支払い終えるか、主債務者である父親または母親が亡くなると消滅します。

なぜ、主債務者である父親または母親が亡くなると連帯保証契約まで消滅するのかというと、養育費の支払いは本来親のみが負う、一身専属的な義務だからです。そのため、養育費の支払義務を負う父親または母親が亡くなると、養育費の支払義務は相続されることなく消滅します。その結果、養育費の支払義務という主債務が消滅することに付随して、連帯保証債務も消滅します。

連帯保証人をつけることのポイントと注意点

養育費の支払いに関して連帯保証人をつけることは可能ですが、公証人や裁判官によっては認めたがらない場合もあります。しかし、連帯保証人という担保を設けることによって支払能力を上げることは、養育費を支払う側にも受け取る側にもメリットがあります。

ただし、連帯保証人となる人が、保証人になることと契約内容について同意しなければ、そもそも連帯保証契約を結ぶことはできません。負担の大きい連帯保証債務を進んで引き受けてくれる人は少ないということは、念頭に置いておいた方が良いかもしれません。

なお、連帯保証人をつけたからといって、養育費を支払う義務を元々負う父親または母親が亡くなった場合にまで、養育費を受け取ることができるわけではないため、注意が必要です。

養育費のことでお困りなら、弁護士への相談がお勧め

連帯保証人は、主債務者と同じ債務を負うことになるので、養育費の支払いに関して連帯保証人をつけると、養育費の不払いのリスクを小さくすることができます。もっとも、連帯保証人の負担はかなり重いため、養育費の支払債務について連帯保証人つける合意を形成するには高い交渉力が必要でしょう。

この点、弁護士法人ALGの弁護士は皆、高い交渉力を有しています。また、一般民事・刑事事業部をはじめとした専門事業部制を採用しているため、離婚問題について集中的に取り扱った経験や豊富な知識を備えています。最先端かつ高度なリーガルサービスを提供できる環境の下、ご依頼者様のご要望を最大限取り入れた解決ができるよう尽力いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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