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養育費

養育費未払いへの6つの対処法

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 谷川 聖治
この記事の監修
弁護士 谷川 聖治
弁護士法人ALG&Associates 執行役員

離婚する際や離婚後に養育費について取り決めたにも関わらず、相手から養育費が支払われなくなったら、相手への不信感や経済的な不安は高まってしまうことでしょう。支払われない状態を指す言葉として、「未払い」と「不払い」があります。相手が支払義務に気づいていない場合には「未払い」、相手が支払義務に気づいている場合には「不払い」というように使い分けられるのが一般的ですが、本記事では、区別はせずに「未払い」と表記して解説することとします。

養育費の未払いの問題が起こったら、どのように対処していけば良いのでしょうか。養育費の未払いへの対処方法としては、主に6つの方法が考えられます。本記事で詳しく確認していきましょう。

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取り決めた養育費が未払いになったらどうすれば良い?

養育費について取り決めたとしても、離婚後、養育費の支払いが一切なされなかったり、途中から支払いが滞ってしまったりする等、取り決めた内容通りに養育費を支払ってもらえないというケースは少なくありません。

取り決めた内容通りに養育費が支払われず、未払いとなってしまった場合の対処方法はいくつか考えられますが、本記事では主に6つに分けて、次項より説明していきます。

なお、養育費の取り決め方によっては、とれる対処方法が異なることがありますので、その点も含めて確認してみましょう。

相手からの連絡が一切なく、突然未払いになった場合

対処法1 相手に連絡を取る

まずは、「メールや電話、手紙、LINE等で相手に連絡を取り、養育費を支払うよう請求する」という方法があります。その際には、不足分を含めた養育費の金額や支払期限を決めてきちんと伝えることが重要です。養育費を振り込むのを忘れていたことが理由で未払いになってしまっていた場合等には、この方法を行うことで、養育費を支払ってもらえる可能性があります。

この対処方法は、時間も費用もかからない最も手軽に行える方法といえますが、相手と連絡を取るなかで、感情的になって争いになってしまうことのないよう、ご注意ください。

対処法2 内容証明郵便を出す

相手に連絡を取って養育費を請求したものの、支払いに応じてくれない場合、次なる対処方法として考えられるのは、「内容証明郵便を出すこと」です。

内容証明郵便とは、いつ・誰が・誰宛てに・どのような内容の郵便物を出したのかを、郵便局が証明してくれるというサービスです。内容証明郵便の出し方は、集配郵便局及び支社が指定した郵便局に、送付したい文書とその謄本2通(差出人と郵便局の保管用)、差出人及び受取人の住所・氏名を記載した封筒を持って行き、必要な料金を支払うというものです。必要な料金は、郵便物の大きさ・重さや、送付したい文書に応じた謄本の枚数によって異なります。内容証明郵便を出せる郵便局かどうかは、差し出そうとしている郵便局にお問い合わせください。記載内容は、受け取った相手が養育費の支払いに応じざるを得ないと感じる内容にしましょう。

内容証明郵便を送って養育費を請求して、相手にプレッシャーを与えることで、請求に応じてくれる可能性があります。さらに、弁護士に内容証明郵便の作成・送付を依頼すれば、差出人が弁護士となっていることから、相手に与えるプレッシャーはより大きくなるでしょう。

対処法3 履行勧告

養育費の取り決めを、離婚調停や離婚裁判(和解の場合も含みます)、養育費請求調停、養育費請求審判といった家庭裁判所の手続によって行った場合、「履行勧告」という方法をとることができます。対して、協議(当事者間の話し合い)によって養育費を取り決めた場合や、協議離婚した際に養育費について取り決めた場合には、履行勧告の制度は利用できません。

履行勧告は、調停や審判等で決めた内容を相手(義務者)が守らない場合に、その調停や審判等を行った家庭裁判所に申し立てることで、裁判所から義務者に対し、郵便や電話等で履行する(支払う)よう勧告したり、説得したりしてくれるという制度です。履行勧告を申し立てる際、費用はかからず、当事者にとって利用しやすい制度といえます。

なお、履行勧告では、あくまで勧告や説得するのみであり、履行(支払い)を強制することはできません。

対処法4 履行命令

履行勧告と似た制度に、「履行命令」というものがあります。履行命令もまた、養育費の取り決めを、調停・審判・裁判という家庭裁判所の手続によって行った場合にのみ利用できる制度です。

養育費の取り決めを行った家庭裁判所に申し立てることで、裁判所から決めた内容を守らない相手(義務者)に対し、期限を定めて履行を命じてもらうことができるのが、履行命令です。履行命令を申し立てる際には、手数料として、500円分の収入印紙が必要になります。

義務者が正当な理由なく履行命令に従わなかった場合、10万円以下の過料に処せられます。この過料という処置により一定程度支払いに応じる可能性はありますが、履行勧告と同様、履行を強制するとまではいえません。

対処法5 強制執行

履行勧告や履行命令を行ってもなお相手(義務者)が養育費の支払いに応じてくれない場合、最終的にとられる方法が「強制執行」です。強制執行することで、養育費を支払わない義務者の財産を差し押さえて、強制的に履行させる(支払わせる)ことが可能になります。

強制執行を利用するには、調停や審判等を行った際に作成される、調停調書・審判書・判決書・和解調書等の債務名義が必要です。養育費について、協議で取り決めた場合であっても、協議で合意した内容を公正証書に残し、強制執行認諾文言を定めておくことで、その公正証書を債務名義として強制執行の手続をとることができます。

また、通常、差押えの対象は未払い分のみですが、養育費の場合、さらに将来支払われる予定の分についても、財産(給与等の継続的に支払われる金銭のうち、原則2分の1に相当する部分まで)を差し押さえることが可能です。なお、預貯金口座の差押えも考えられますが、金融機関名・支店名がわからなければ預貯金口座を差し押さえることはできないので、注意が必要です。

財産を差し押さえるというのは、強制執行のうち直接強制という種類です。これに対し、財産を差し押さえるのではなく、一定の期間内に履行しない場合に、義務者が負っている債務とは別に間接強制金を課すことで、心理的圧迫を加え、自発的に履行するよう促す間接強制という種類もあります。養育費の場合には、間接強制により強制執行することもできます。

強制執行についての詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。

相手の状況の変化により、未払いになった場合

当初は養育費が支払われていても、相手の状況の変化により、養育費が支払われなくなるケースもあります。例えば、再婚する、再婚相手との子供が生まれる、リストラされる、病気や怪我により休業せざるを得なくなる等が、養育費の未払いに繋がり得る状況の変化として挙げられます。

対処法6 相手と養育費について再度交渉する

相手に前述したような状況の変化があった場合、取り決めた養育費を減額するよう相手から請求されることがあります。当初決まっていた内容から変更を求められているのですから、感情的になってしまうかもしれません。しかし、養育費は子供にとって重要なものですので、冷静に対応することが重要となります。

養育費の減額請求が行われたら、まずは相手と養育費について再度交渉します。当事者間の話し合いがまとまらなければ、相手から養育費減額請求調停を申し立てられることが予想されます。調停を行っても不成立となってしまったら、裁判所が養育費の減額を認めるか否かを判断し、審判がなされます。

調停や審判において養育費を減額することになった場合は、調停調書や審判書という債務名義が作成されますので、減額した養育費も支払われないという事態が生じてしまっても、強制執行することが可能です。

養育費の未払い分はどこまで遡って請求できる?

養育費について協議で取り決め、その内容が書面に残っている場合には、現行法上、定期給付債権の消滅時効5年間(民法169条)が適用されます。そのため、支払日の翌日から5年が経過した未払い分の養育費は、遡って請求することはできません。

※民法改正(2020年4月施行予定)により、定期給付債権に関する規定は削除され、債権の一般原則が適用されることになります。その結果、権利を行使できることを知ったときから5年間、権利を行使できるときから10年間が消滅時効の期間となります。

また、離婚調停や離婚裁判、養育費請求調停、養育費請求審判といった家庭裁判所の手続を行い、養育費について取り決めた場合には、消滅時効の期間は10年間(民法174条の2※改正後は民法169条)となります。つまり、調停成立日や判決確定日等から10年が経過した未払い分の養育費は、遡って請求することはできないということです。

養育費の時効についての詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。

子供との面会交流は養育費とは別問題

面会交流と養育費は別の制度であり、別問題として扱われます。また、実務上、家庭裁判所は、子供の福祉に悪影響を及ぼすおそれのある特別な事情がない限り、原則として面会交流を実施するという姿勢をとっています。なぜなら、面会交流は、非監護親にとっての関心事というだけでなく、子供の成長にとって非常に重要な事項と考えられているからです。

したがって、非監護親である相手から子供との面会交流を求められた場合、養育費の未払いのみを理由に、面会交流を拒否したり、制限したりすることを認めてもらうのは難しいといえます。

養育費の未払いに関する裁判例

広島家庭裁判所 平成19年11月22日決定

事案の概要

債権者は、債務者と協議離婚した際、未成年の子供の親権者となり、平成15年8月、債務者に対して養育費の支払いを求める調停を申し立てました。しかし、調停は不成立となり、審判に移行しました。そして、平成15年8月から平成16年2月までの養育費35万円と、平成16年3月から子供が満20歳に達する日の属する月まで、毎月末日限り5万円の支払を命じる旨の審判がなされ、平成16年4月に確定していました。

その後、平成19年1月以降、養育費は未払いとなったため、債権者は履行勧告の申立てをしましたが、債務者からの回答はなく、本件申立て(間接強制の申立て)を行ったという事案です。

裁判所の判断

裁判所は、債務者が債権者に対し、養育費申立事件の執行力ある審判正本に基づき、本件決定の送達を受けた日から10日以内に(弁済期が到来しないものについては、弁済期が経過するまでに)、①未払いの養育費50万円(平成19年1月分から10月分までの合計金額)と、②平成19年11月から平成20年4月まで毎月末日限り5万円(弁済期の到来していない6ヶ月分の各養育費)、執行費用の支払いを命じました。

加えて、①と②をそれぞれの期間内に支払わないときは、1日につき1000円の間接強制金(①は180日間を限度、②は各月30日間を限度)を支払うよう命じました。この間接強制金の金額については、債務の性質が養育費であることや、審判時の債務者の給与収入額、債務者は平成18年12月までは養育費を支払っていたが、その後10ヶ月間にわたって債務不履行を続けていること等を考慮したうえ、算定していました。

養育費の未払いで困ったら、弁護士への相談がお勧め

子供の養育費について取り決めを行ったにもかかわらず、相手に養育費を支払ってもらえなかったり、取り決めた内容を守ってもらえなかったりした場合には、きちんと対処して回収を図っていくことが重要です。しかし、ご自身のみで適切に対処し、養育費の受け取りを実現するには、困難を要するでしょう。また、消滅時効の問題もあります。

養育費の未払いでお困りの際には、まずは弁護士にご相談してみてはいかがでしょうか。法律の専門家である弁護士であれば、ご相談者様の状況に応じた適切な対処方法を考え、アドバイスすることができます。また、必要な手続や相手との交渉等を代わって行うことも可能です。

弁護士法人ALGでは、離婚問題を集中的に取り扱う事業部を設けており、離婚に関する様々な問題を解決してきた実績が豊富にあります。ご相談者様に寄り添い、安心してご相談いただける環境を提供しておりますので、養育費の未払いについてお困りの方は、ぜひとも弁護士法人ALGにご相談ください。

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